■ジョンソン アンドリュー・ブレイディ
アメリカが決める(ようなもの)、2024年
アメリカでは、他の公職とは異なり、大統領選挙は単純な人気投票では決まりません。むしろ、各州(全部で50州ある)が、その人口に対応する値を迷宮入りの法的方法で割り当てられています。例えば、私が住んでいたミネソタ州の人口は5,706,494人です。従って選挙人の数は10人になります。アメリカの選挙人の総数は538人で、少数の例外を除き、多くの票を獲得した候補者が、その州の選挙人の総数を獲得します。つまり、ミネソタ州で(たとえ1票差でも)勝利すれば、選挙人10票すべてを獲得することになります。さらに州を制覇し、270票以上を獲得すれば大統領となります。しかしこのシステムは、色々奇妙な結果の連続をもたらします。
その第一は、大統領選挙では、投票はもはや単なる一票ではなく、住んでいる州によって重みが変わる、重みが奪われるということがあります。
世論調査担当者によれば、2024年に実際に競争力があるのは50州のうち7州だけだといます。この7州を合わせると、アメリカの人口の約18%に相当します。つまり、アメリカ人の82%にとって、投票は形式的な儀式に過ぎません。多くの州における政治的潮流は、あまりにも強く、あまりにも確立されすぎていて、変化の見込みがありません。明らかに、この現象は有権者の参加に悪影響を及ぼし、大統領候補がこれらの州に注目する意欲を失わせます。おそらくもっと憂慮すべきは、すべての票が、どこでも不平等だということです。ミネソタ州の人口は5,706,494人で、選挙人票は10票です。10票/5,706,494募集人…一人当たり0.00000175選挙人票。ニューヨーク州の人口は20,201,249人で、選挙人票は28票です。28/20,201,249…0.00000139。ご覧の通り、ミネソタ州とニューヨーク州で1票の格差が生まれています。実際、上記の計算では、選挙人の重みが同じになる州はありません。根本的に、アメリカのシステムは、1)実際に競争力があり、2)人口1人当たりの選挙人投票で有利なウェイトを占める、わずか数州に極端な比重を置いている。今年の選挙がどうなろうと、2025年には新しい大統領が誕生する。不平等にもかかわらず多くの人々がこれを心待ちにしており、期待も興奮も高まっています。しかし、私は動じません。アメリカに必要なのは、より良い大統領ではなく、より良い選挙制度だと思います。
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