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鬼北町議会12月定例会(2)

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愛媛県鬼北町

◆末廣啓議員(つづき)
≪問≫西予市や久万高原町では、Jクレジット制度を利用して森林整備に取り組んでいると新聞報道されていたが、Jクレジット制度とは、どういう制度か。鬼北町の現在の取り組み状況と今後の考え方について問う。
≪答≫Jクレジット制度は、企業や自治体等が実施する省エネ・再エネ設備の導入や森林管理等の活動により達成されたCO2等の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を、制度管理者である国が認証し、認証分の「クレジット」を発行する制度である。発行されたクレジットを市場で販売することにより、省エネ・低炭素投資等をさらに促進することが可能になるなど、クレジットの活用を通じて、国内での資金循環を促すことで、環境と経済の両立を目指す仕組みとなっている。
鬼北町では、森林・木材由来のJクレジット制度の活用を検討しているが、この制度は、森林経営計画に基づいた間伐・植林等の適切な森林管理を行うことによるCO2の吸収量について、クレジット認証を受けるものである。森林法に基づく森林経営計画の認定を受けていることが条件となるため、この森林経営計画を作成している南予森林組合及び日吉農林公社に対して、Jクレジット制度の活用についての説明を開始したが、Jクレジットの認証を受けるための要件が整った段階で、申請が行えるよう準備を進めている。

≪問≫間伐等で木材を搬出する際、鬼北町では現在補助金制度はあるのか。
≪答≫鬼北町搬出間伐促進事業費補助金と鬼北町造林事業費補助金により、間伐による木材の搬出についての補助を行っている。
鬼北町搬出間伐促進事業については、森林経営計画に基づく愛媛県の公共造林事業における搬出間伐に対する補助で、補助率は1平方メートルあたり1千円以内となっている。また、鬼北町造林事業は、愛媛県造林事業の森林環境保全直接支援事業において実施される搬出間伐に対する補助で、補助率は、愛媛県造林事業補助金の交付対象経費の10%以内となっている。

≪問≫出材しても利益が出ない等の声を林業従事者等から多く耳にするが、補助金制度を拡大する考えはないか。
≪答≫現在の補助金制度は、鬼北町搬出間伐促進事業費補助金及び鬼北町造林事業費補助金の2件となっているが、いずれも愛媛県の造林事業により実施されるもののみが対象となっている。今後の搬出間伐の促進及び林業経営の安定のためにも、現在の補助金制度の対象とならない搬出間伐等についても補助金制度を拡充し、森林の持つ多面的機能を発揮させ、森林資源の循環を図るための森林整備を推進していく考えである。

◆兵頭稔議員
▽水道事業について
≪問≫令和4年度までに資本金が約13億5千万円の増となり、企業債の残高が約13億円の減となっているが、毎年約2億円の返済を行い、40億円近くの額を返済しているのに、今年度決算書企業債の残高が17億円近くある理由を伺う。
≪答≫企業債については、借入時において、償還期間、年度ごとの償還額を公債台帳に記載して管理しており、それに基づいて償還をしている。未償還残高については、決算書の鬼北町水道事業企業債明細書のとおりであるが平成15年度の企業債残高約44億7千万円から、令和4年度までに返済した額約40億円を差し引いて、平成16年度以降に借り入れた額約10億1千万円及び旧下鍵山簡易水道未償還額2億1千万円を加えた額が、令和4年度の企業債残高約16億9千万円である。

≪問≫9月の定例会で資本金について質問したところ、施設の長期安定性を確保し住民への継続的サービス提供を図る目的をもって組み入れられたものと回答されたが、企業債を増やして、資本金を増やすのが、住民への継続的サービスと言えるのかを伺う。
≪答≫企業債については、老朽化した水道施設整備にかかる事業費の財源として借り受けている。また、資本金については、老朽化した水道施設の建設改良費、企業債償還費等の資本的収支の補填財源として使用された利益剰余金と積立金を組み入れて計上している。企業債、資本金ともに水道利用者への継続的サービスの提供となっていると考えている。

≪問≫令和4年度の予算では、企業債3億2千万円だったのが、決算書では約50%の1億6千万円となっているが、当年度未処分利益剰余金2億7,500万円あるのになぜ企業債を借りるのか伺う。
≪答≫令和4年度の企業債については、鬼北町上水道施設電気計装設備更新工事と西野々地区配水管更新工事の財源として借り入れた。決算額については、電気計装設備更新工事1億2,660万円、配水管更新工事が3,960万円の計1億6,620万円となっているが、電気計装設備更新工事については、工事繰越に伴う財源繰越として、1億6,720万円の企業債を繰り越している。
また、未処分利益剰余金については、鬼北町水道事業剰余金処分計算書のとおり、1億5,736万2,968円を処分しているので、処分後の残高は、1億1,847万5,197円となっている。また、企業債については、水道施設整備にかかる財源として、今後も借り入れる予定としている。

≪問≫地方公営企業法第32条第2項に基づき剰余金の処分等に関する条例を作成して、町民の負担を軽減するようになっているが、条例の解釈が町民の利益にはなっていないように思うが、その理由を伺う。
≪答≫企業債については、償還期間、年度ごとの償還額を公債台帳に記載して管理しており、それに基づいて償還をしている。また、剰余金については、議会の議決により処分された減債積立金、建設改良積立金を取り崩して、資本的収支の補填財源として使用しており、適正な処理ができていると考える。

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