保護樹・保護樹林を知っていますか?神社やお寺だけでなく、個人宅の庭などにもあり、実は私たちの身近にあるんです。岩倉市では、令和5年度末時点で、保護樹が88本、保護樹林が8カ所指定されています。
保護樹・保護樹林に指定されている樹木の中には、樹齢何百年というものもあります。そのような木は歴史的にも貴重であり、後世に引き継いでいくために、木の持ち主と市が協力して守っています。木を守ることは地球を守ることにも繋がっています。
■指定されるのはどんな木?
▽保護樹
・幹の周囲が1.0mより大きい
・地面から1.5mの高さ
・木の高さが10mより大きい
・1本の木の広さが30平方メートルより大きい
▽保護樹林
・木々の広さが300平方メートルより大きい
■どんな種類の木があるの?
・サクラ
・ソテツ
・クロガネモチ
・ケヤキ
■保護樹の持ち主さんにお話を聞いてきました!
▽喫茶メイソオ 宮田さん
~喫茶メイソオの駐車場にある2本の桜の木が保護樹に指定されています~
2本の桜の木は、長男が中学生になったときに記念として小さな苗木を買ってきて植えたもので、もう40年以上前になります。何年か前に友人に「とても立派な木だから保護樹にしてもらったほうがいいよ」と言ってもらったことが指定のきっかけです。
今では両腕を広げても抱えきれないほど太い幹になり、カメラが好きな人が写真を撮りに来たりします。2本の桜がアーチのように枝を伸ばしているので、桜の花が満開の時期は桜のトンネルになり、本当に見事ですよ。花が終わると毛虫がすごいので、毎年消毒が欠かせません。手入れは大変ですが、地元の人やお店のお客さんにずっと愛される木でいてほしいので、枯れないようにこれからも大切にしていきます。
▽神明大一社 宮司 吉田さん
~敷地内が保護樹林に指定されています。今月号表紙のクスノキも神明大一社で撮影しました~
私が子どもの頃は、ここはもっと大きな森でした。木登りがとても得意で、大きな木を一番上まで登ると、名古屋まで見えましたよ。中学生のときに伊勢湾台風が来て、たくさんの木が倒れ、神社の拝殿も壊れてしまいました。その時倒れた木で、拝殿を修理したのですが、建物に使えるほど太くて立派な木がたくさん折れてしまうほどひどい台風だったのです。
敷地内には、樹齢100年とか200年という木もたくさんあります。岩倉市は都市化が進んでいるので、このような森は市内ではもうお寺や神社のような場所にしかないかもしれません。近くの児童館から子どもたちが来て、木々の間を走り回ったり、どんぐりを拾ったりする姿を見ると、とても嬉しいですね。自然は心を豊かにします。ぜひ遊びに来てください。
■あなたの所有する木を保護樹・保護樹林にしませんか?
岩倉市は平坦な地形であるため自然林などは見られず、また、近年は都市化の進展も伴い、市街地における貴重なみどりが減少傾向にあります。
岩倉市民憲章の一つである「守ろう 自然 環境 みんなの地球」を目指すうえでも、みどりの保全は重要な役割を果たすことになります。
地域で親しまれ、大切にされている大木や古木を自然とふれあえる場所として残していくことは、将来にわたり、市民にとって大きな財産となります。
該当する樹木、樹林の所有者または管理者は、積極的に申請してください!
保護樹・保護樹林指定の申請期間:4月1日(月)~30日(火)(土日祝除く)
報奨金の交付:毎年、以下の区分に応じて報奨金を交付します。
樹勢診断と治療の助成:指定した樹木が損傷、あるいは病害虫等が原因で衰えた場合は、市が派遣する樹木医によって樹勢診断を受けることができます(診断費用は市が負担します)。
診断結果を踏まえ、所有者等と市が協議し、治療が必要であると認めるときは、治療に必要な経費の2分の1の額(1本あたりの限度額は10万円)を助成します。
せん定費等の助成:保護樹等の維持管理に必要なせん定費等に対する助成を行います。
せん定費等の対象経費の2分の1の額(1カ所あたりの限度額は10万円)を助成します。
■見つけてみよう!
保護樹にはプレートがついています。
保護樹林も土地の中のどこかにプレートがあります。見つけてみてください!
※個人の敷地には勝手に立ち入らないよう注意してください。
※詳しくは、本紙をご覧ください。
問合先:都市整備課計画営繕グループ
【電話】38-5814
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