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自治体の皆さまへ

特集「あたりまえ」の水道が続く未来のために(2)

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愛知県田原市

■皆さんに安全な水道水を届けるために
田原市では、効率的な事業経営のもと、将来にわたり、安全な水を供給し、災害時にも必要な水をお届けするために「新田原市水道ビジョン」に基づき、うるおいのあるまちの実現に向けて取り組んでいます。

▼電気計装設備の更新
赤羽根地区および渥美地区の通信設備を令和5年度に更新しました。
この設備があることで、現地にいなくても塩素濃度や配水池の水位などを常時監視できます。数値の異常が発生したときの警報装置も付いています。

▼ポンプ設備の更新
円滑に配水するために、蔵王加圧ポンプ場の送水ポンプを令和4年度に1台、令和5年度に1台、順番に更新しました。

▼老朽管の更新
古い水道管は、漏水や断水のリスクが高くなるため、災害に強い、新しい水道管に更新する必要があります。
田原市では、毎年約5億円の費用をかけて、古い水道管を地震に強い水道管に入れ替えています。市内の水道管は、40年以上使われているものの割合が5割を超えています。昔の水道管は地震に弱いものも多く、漏水事故を少なくするためにも、老朽管更新のスピードを速めていくことが重要です。

▼施設の更新
小塩津配水池は、補修しながら使ってきましたが、老朽化が進んでいるため、同じ場所での建て替えを計画しています。

▼管路の耐震化
基幹管路(送水管などの主要な水道管)について、優先的に耐震化をしています。基幹管路の耐震適合率は38.8%です。

■定期的に水質検査や機械の点検をしています
安全な水道水をお届けするために、定期的な水質検査をしています。また、機械の点検(施設のポンプから異音がしていないか、正常に稼働しているかなど)、電気通信設備の点検(配水池の水位や水の流量のデータが正確に送受信できているかなど)をしています。
また、豊橋市から技術指導を受けたり、公益社団法人日本水道協会の講習に参加するなど、専門的な知識と経験を有する職員を育成しています。

水道は市民生活を支える重要なライフラインなので、少しの変化も見逃さないように毎日心がけています。
水質検査では、塩素濃度が適正であるかだけではなく、水の色が濁っていないか、異臭はしないかなど、安全な水道水を届けるために、数値に現れない変化も感じ取るようにしています。
水道課・藤城

■「あたりまえ」の水道が続く未来のために
人口が減少すると、水道事業を運営するために必要な資金である水道料金収入は減少していきます。また、水道管や施設の老朽化が進むと、漏水事故や設備の故障などが発生し、市の隅々まで途切れることなく、水を届けることが難しくなります。
田原市の水道管の長さは約700kmにも及びます。管路の更新率は近年、0.3から0.6%で推移しており、このままのペースで進むと市内すべての水道管を更新することだけで100年以上かかる計算になります。
田原市の水道が迎える未来は、さまざまな課題を抱えています。蛇口をひねると、いつでもきれいな水が使える。そんな「あたりまえ」の生活は、簡単なことではないのかもしれません。

水道管や施設は、水道を使用する人の財産です。「あたりまえ」の水道が続く未来のために、みんなの共有の財産である水道を、みんなで守っていきましょう。

問合せ:水道課
【電話】23-3532

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