フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■中越大震災から20年 震災の教訓を思い出す一年に
JA新潟厚生連小千谷総合病院
整形外科医師 古賀寛さん
平成16年10月23日午後5時56分、今から20年前に中越大震災が発生しました。の震災の記憶もあいまいになり、当時は小千谷市に住んでいなかった方も多くいられるかと思います。
20年の節目の年として、このコーナーでも災害を医療面から振り返り、数回にわたって中越大震災の教訓を通した災害時の備えについてお話ししたいと思います。今回は震災発生直後の対策についてです。
◆安全確保と避難
建物内にいる場合は、棚の転倒や高所からの落下物、ドアの破損や窓が割れるなどの危険が想定されるため、できるだけ安全な屋外に避難します。周囲を確認しながら離れ、ケガを防ぎましょう。安全が確保され行動できる状態であれば、指定されている避難所に向かいます。大規模災害では医療機関や救急車が通常通り機能できなくなることも想定されるため、発生後しばらくの期間は避難所が支援や医療などの窓口となります。避難所がどこにあるのか、また、離れている家族との集合場所も確認しておきましょう。避難の際、可能であれば火の始末を確認してから出発することが火災による二次災害の危険を減らします。
◆飲料水と食料の確保
地震発生後は、飲み水が確保できない可能性があるため、非常用の水と保存食を用意しておきましょう。応急キットなども備えておくと良いです。しかし、いざという時に持ち出せなければ意味がありません。リュックなどにまとめて、避難時に持ち出しやすい場所に保管しておきましょう。
◆情報の入手と注意喚起
震災時には、現場と報道との情報の違いにより混乱が起きることが想定されます。一方的な情報をもとに急いだ行動を取ることは事態を悪化させる危険があります。避難所では人と情報が複数集まりますので、落ち着いて冷静に行動することが地震直後の安全確保につながります。
今年は再び地震が起きたことを想定し、いざという時にどう行動するか家族や身近な人と話し合ってみましょう。
問合せ:健康・子育て応援課健康増進係
【電話】83-3640
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