■年末警戒!詐欺被害にあわないために
◇区内4警察署からのメッセージ
今年、フィリピンを拠点に60億円以上の被害を出した特殊詐欺グループの幹部らが2月に日本に移送され、逮捕・起訴されました。また、闇バイトで集められたと見られる人物による詐欺事件も数多く報道されています。詐欺は、あの手この手で区内にも迫っています。今号は、年末にあたり、区内4警察署からの情報提供により、被害防止の対策を紹介します。消費トラブルの傾向とあわせ、ぜひ、わが身を守るための事例をご確認ください。
◇特殊詐欺について知ろう
特殊詐欺とは、犯人が電話やハガキや封書などで親族や役所の職員などを名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードなどをだまし取る犯罪です。
都内、区内の特殊詐欺の被害件数と被害金額は下の表のとおりです。特殊詐欺の認知度は高まっているにもかかわらず、被害が後を絶たない状況が見受けられます。また、若い世代の被害も増えており、年齢に関わらず注意・対策が必要です。
※令和5年の数値は令和5年9月末現在
◇明日あなたの家にも!!
区内でも多額の被害が出ています!!若い方、家族と同居している方も含め、特殊詐欺は決して他人事ではありません!特殊詐欺を知り、対策を講じていきましょう!
丸の内警察署
生活安全課防犯係
赤澤係長
◇代表的な手口4選
▽架空料金請求詐欺
犯人は、メールやハガキでウソのサイト利用料金請求などを送りつけ、支払わないと裁判になるなどと脅し、金銭などをだまし取ります。
▽オレオレ詐欺
犯人は家族を装い、お金が至急必要になったと連絡し、現金やキャッシュカードをだまし取ろうとします。
▽還付金詐欺
犯人は、役所の職員や医療機関を名乗り、還付金があるなどとウソを言って被害者にATMを操作させ、被害者の口座から犯人の口座にお金を送金させます。
▽預貯金詐欺
犯人は、警察官や金融機関を名乗り、口座が犯罪に使われているなどとウソを言って、暗証番号を聞き出し、キャッシュカードなどをだまし取ります。
この他にも、フィッシング詐欺やさまざまな卑劣な手口が発生しています。詳しくは警視庁のHPをご覧ください。
■事例1
◇区内で還付金詐欺の電話が多発中!
区の職員はご案内していません!
還付金詐欺の電話は区内でも多発している詐欺電話(通称…アポ電)の中の1つです。
決して他人事ではなく、皆さんの自宅や携帯にいつ還付金詐欺の電話がかかってきてもおかしくありません。具体的な電話の流れを知り、被害を防止しましょう。
[ニセ役所職員]
「〇〇円の医療費の還付金があります。」
ポイント:具体的な金額を示し、信ぴょう性を高めます。
「ATMで手続きできます。」
ポイント:自然な流れでATMに向かわせます。
「〇色の封筒を送っていますが、返送がありません。期限が過ぎていますが、今日なら特別に手続きできます。」
ポイント:「期限が過ぎている」「今日なら」と焦らせ、考える時間を与えません。
還付金を受け取ろうとATMで犯人の指示どおり操作をしてしまうと、取り戻すのはかなり困難です。
◇ATMに行かないで!!
ATMで還付金は受け取れません!怪しい電話があったらすぐに110番通報を!
万世橋警察署
生活安全課防犯係
木下係長
■事例2
◇急増している“サポート詐欺”。
電話はかけないでください!
サポート詐欺とは、現在、急増している詐欺の1つです。
詐欺被害者がパソコンやスマートフォンでインターネットサイトを閲覧中に、画面に「ウイルスに感染しました。この電話番号におかけください」などのウソの警告画面を表示させるなどして不安をあおり、指定した番号に電話をかけさせ、遠隔操作ソフトをインストールさせたり、ウイルス除去のサポートを名目に金銭などをだまし取ったりする詐欺のことをいいます。
もしもパソコン使用中に突然警告画面が表示されて電話をかけさせるような誘導があっても、表示された電話番号には連絡せず、下記のように冷静に対応しましょう。迷ったときは110番通報や警察署に相談してください。
警告画面は、次のいずれかの方法で終了できることがあります。
(1)エスケープキー(Esc)を押す。
Windowsの場合、(2)Alt+F4を同時に押す。
(3)Ctrl+Alt+Deleteを同時に押す→タスクマネージャーを選択→使用中のブラウザ(Microsoft Edgeや、Google Chromeなど)を右クリックしてタスクの終了を選択する。
※スマートフォンの場合は、何もタップせず画面を閉じる
◇サポート詐欺の特徴とは
・突然、「ウイルス感染」などの警告を装う画面表示や自動音声が流れる(警告音を伴うこともある)
・相手に連絡すると、「遠隔操作」用のソフトを入れさせられ、パソコンを調べるふりをする
・サポート契約と称して、クレジットカードや各種ギフトカード番号などの情報を聞き出そうとする
YouTube警視庁公式チャンネルでは、「サポート詐欺」の対処方法などを動画で紹介しています。
・サイバー犯罪被害防止対策用短編アニメーション映像サポート詐欺編
(本紙二次元コード参照)
◇その電話ちょっと待って!!
サポート先の番号に電話をかけてしまうと、言葉巧みに金銭をだまし取られます。パソコンが動かなくなった際は、パソコンを強制終了するか最寄りの警察署に相談を!
神田警察署
生活安全課防犯係
竹内係長
◇実は詐欺グループの作成画面です。
サポート詐欺の検挙事例!
警視庁サイバー犯罪対策課では昨年、サポート詐欺事件の犯人である外国人の女性らを検挙しました。この事件で犯人は海外のコールセンターを利用して詐欺を行っていましたが、被害者のパソコン解析などから手口を解明し、事件解決に至りました。この詐欺事件の手口を紹介しますので、犯人がどのように犯行を行っているかを知っておきましょう!
※本紙に図が掲載されています。
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