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伊豆大島の火山活動の解説

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東京都大島町

■令和5年(2023年)の伊豆大島の火山活動
▼地殻変動
地下深部へのマグマの供給によると考えられる長期的な島全体の膨張傾向(下図矢印)は、2018年頃からはほぼ停滞しています。約1~3年周期で膨張と収縮を繰り返す短期的な地殻変動は、2022年10月頃から見られていた膨張の傾向が、2023年9月頃から収縮に転じています。
▼地震と微動
6月19日に伊豆大島の西方沖を震源とする火山性地震が一時的に増加しました。これらの地震により震度1以上を観測する地震が8回発生しました。9月23日から10月4日にかけては伊豆大島の北部を震源とする火山性地震が増加し、震度1以上を観測する地震が6回発生しました。また、7月6日にも北部を震源とする火山性地震が増加しました。その他の期間では、火山性地震の発生回数は概ね少なく、地震活動は低調に経過したほか、火山性微動は観測されませんでした。
▼噴気など表面現象の状況
北西外輪監視カメラによる観測では、剣ガ峰付近や三原山中央火孔、三原新山北側などでごく弱い噴気が時々認められています。現地調査では、三原山山頂周辺の噴気温度や三原山山頂火口内及びその周辺の噴気や地熱域の状況など熱活動に特段の変化は認められませんでした。

差木地奥山と津倍付のGNSS観測点間の距離変化のグラフ(2001年~2023年)
※GNSSとはGPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称です。

■令和6年1月の概況
山頂付近の熱(噴気や地熱)活動、地震活動は低調に経過し、火山性微動も発生しておらず、ただちに噴火が発生する兆候は認められません。17日に実施した現地調査では、三原山山頂火口内及びその周辺の噴気温度や地熱域の状況に特段の変化は認められませんでした。
地殻変動の観測では、地下深部へのマグマ供給によると考えられる長期的な島全体の膨張傾向は、2018年頃からほぼ停滞しています。約1~3年周期で膨張と収縮を繰り返す地殻変動は、2023年10月頃から見られていた膨張の傾向が、2023年9月頃から収縮に転じています。
これまでに供給されたマグマは地下深部に蓄積されていることから、今後火山活動が活発化する可能性がありますので、火山活動の推移に注意してください。
伊豆大島の噴火警戒レベルは「1(活火山であることに留意)」です。伊豆大島は活火山であるため、突発的な火山灰等の噴出に注意してください。

問い合わせ:気象庁伊豆大島火山防災連絡事務所
【電話】2-1166

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