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令和6年 第1回大島町議会定例会 町長所信表明(1)

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東京都大島町

■はじめに
令和6年度当初予算を上程するに当たり、私の所信を申し上げ、町民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げるものです。
町長就任時に述べたところですが、私の信条は「愛する郷土大島を豊かにするために」です。現在大島町では人口減少と少子高齢化が進み、これに伴い各産業も衰退傾向にあります。この状況を抑制又は好転させるため、私のまちづくりの基本コンセプトである「きぼうのしま・にぎわうしま・やさしいしま」に基づき、安心・安全な暮らしのできる島づくり、関係人口が加わることで住民の産業や文化が発展し定住が進む島づくり、子育て支援や教育・福祉が充実している島づくりを推進し、町民の皆様との協働作業により豊かな島づくりを目指してまいります。
さて、国においては、令和6年度予算のポイントとして「歴史的な転換点のなか、時代の変化に応じた先送りできない課題に挑戦し、変化の流れを掴み取る予算」としています。経済の好循環の起点となる賃上げの実現、子ども政策、デジタル、カーボンニュートラル等構造的な変化と社会課題への対応、外交・安全保障、能登半島地震への対応を挙げています。
また、東京都は、令和6年度予算を「変化する社会情勢の中、東京・日本の輝かしい未来を切り拓くため、産業や経済、社会の構造転換に挑み、一人ひとりが輝く明るい『未来の東京』を実現する予算」と位置付け、次の点を基本に編成しました。
1)東京が日本の成長・発展を牽引し、持続可能な都市へと発展するため「『人』が輝く」、「国際競争力の強化」、「安全・安心」の観点から都市力を磨き抜く大胆な施策を積極的に展開すること
2)都民が実感できるクオリティ・オブ・サービスの向上のため、デジタルによるサービス改革を深化させるなど、社会構造の変化を踏まえて制度や仕組みのアップグレードを図りながら、強靭で持続可能な財政基盤を堅持すること
こうして編成された東京都の一般会計予算案の総額は、前年度から4,120億円増の8兆4,530億円となっており、過去最大規模となりました。この中で、多摩・島しょ地域の振興については、地域の活力や魅力の更なる向上、持続的な発展に向けて、地域が持つ資源に磨きをかけるなど、それぞれの地域の特色を活かし、実効性のある取組みを推進するとされています。町村会などを通して増額を要望しておりました市町村総合交付金においては大幅に増額され、前年度から28億円増の620億円となりました。その他新たな事業も増え、予算体系の柱の一つである「多摩・島しょの振興」の項目は、前年度から272億円増の2,633億円となりました。

このような背景の下、今議会でご審議いただきます「第7次大島町基本構想」を策定しました。この基本構想は令和6年度から令和13年度までの8年間におけるまちづくりの指針となるもので、「まちの将来像」及び、それを達成するための「施策の大綱」並びにその「基本的施策」からなります。第7次基本構想で掲げた「まちの将来像」は「郷土大島を豊かにし、共につくる島」としました。さらに6つの基本目標を次のとおり設定しました。
1 豊かな自然と共生したまちづくり
2 安全・安心でやすらぎのあるまちづくり
3 健康で思いやりにあふれたまちづくり
4 理解を深め、共に育むまちづくり
5 時代に合った地域性を生かしたまちづくり
6 まちづくり推進のために

以上を踏まえ令和6年度当初予算を編成しましたが、一般会計予算規模は90億7,500万円、特別会計を合わせた全会計の予算規模は129億4,282万5千円となり、前年度当初予算額と比較しますと、一般会計は10.6%増の8億6,900万円増額、全会計では6.0%増の7億3,546万1千円増額となりました。
令和6年度は、今まで準備してまいりました「火山博物館施設改修」、「移住体験住宅整備事業」、「島外生徒受入事業」の本体工事を行う年にあたるため普通建設事業が増加し、また、近年の物価高騰や人件費増加の影響により維持経費などの経常経費が増額したため、予算規模が大きくなりました。税収の増加が見込めない今、大変厳しい予算編成となりましたが、私の公約でもあります「学校給食費の無償化」は実施する運びとなりました。
特別会計においては、公共浄化槽整備促進事業の公営企業化により新たな公営企業が生まれました。また、国民健康保険事業においては国民健康保険税を、介護保険事業においては第1号被保険者の介護保険料を、それぞれ値上げさせていただきたく、今議会において条例改正を提案させていただく予定です。町民の皆さまのご負担が増えることになり申し訳ありませんが、制度の運営のため何卒ご理解のほどお願い申し上げるものです。
それでは、基本構想の6つの基本目標に沿って、令和6年度当初予算の説明をします。

1 豊かな自然と共生したまちづくり -町の基盤づくり-
適正な土地利用に努め、広大な海域や豊かな自然の持つ可能性を最大限に生かし、自然と人々が調和し、仲良く共生する環境づくりを推進し、住みよいまちづくりを進めます。
(1)土地利用
自然と人とが共生した調和のとれた発展を図り、良好な住環境を形成する適正な土地利用に努めます。主な事業は「農地保有合理化促進事業」等です。
(2)交通運輸
島内外において現交通ネットワークの拡充を進め、利用しやすい交通体系の確立を図ります。主な事業は「大島旅客自動車(株)経営安定化事業」、「大島町地域公共交通活性化協議会の運営」等です。
(3)道路
観光地として景観にも配慮し、人と自然にやさしい道路づくりに努めます。主な事業は「地の岡1号線ほか5本の町道改修舗装工事」、「黒まま橋長寿命化改良工事」、「無電柱化整備事業」等です。
(4)河川
住民生活の安全・安心と地域環境の保全に努めます。主な事業は「沢立沢改修」です。
(5)空港・港湾
利便性の向上及び安全性の高い空港・港湾整備を関係機関に要望するとともに、設備等の利活用促進を図ります。
(6)住宅
快適な住環境を整えるため、良質で低廉な住宅の供給を図ります。また、防災上及び有効活用の観点から空き家の解消に努めます。主な事業は「元町地区町営住宅建設」、「空き家等対策事業」等です。

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