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自治体の皆さまへ

【特集】認知症を自分事として考えよう(1)

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東京都目黒区

・物を置いた場所が分からなくなることがある
・周りの人から「いつも同じことを聞く」などと言われる
・言おうとしている言葉が、すぐに出てこないことがある
・約束の日時や場所が分からなくなることがある
・家事や仕事で以前よりミスが増えたと思うことがある

気になることがあるかたは、お近くの地域包括支援センターに相談してみましょう

高齢化が進む日本。令和22年には、高齢者の約7人に1人は認知症になると予想されています。また、高齢者だけでなく、若くても発症する認知症もあります。認知症は、決して人ごとではなく、いつ自分や家族、親しい人がなるか分かりません。「おや?」と思った時に自分自身が、そして周囲が認知症に気付くことはとても重要なことです。認知症を、自分事として考えてみませんか。

■知っていますか?認知症のこと
認知症は、自然な老化によって起こる単なるもの忘れではなく、さまざまな原因で脳の細胞が損傷を受けたり、働きが悪くなったりすることで、認知機能(※)が低下し、生活のしづらさが表れる状態を言います。詳細は区Webをご覧ください。

※認知機能とは、物事を記憶する、言葉を使う、計算をする、問題を解決するために深く考えるなどの頭の働きを言います

■医師の解説
◇症状
認知症の主な症状はもの忘れで、いったん正常に発達した知能
・知性が低下する状態です。もの忘れ(記憶障害)、時間や場所が分からない(失見当識)、判断力の低下、計算できないなど、全ての認知症の患者さんに見られる症状を中核症状と呼びます。また、患者さんによって出たり出なかったりする症状を周辺症状といい、幻覚、妄想などがあります。

◇認知症の気付き・兆候
認知症を疑う最初の症状のほとんどはもの忘れで、思い出せずに苦労するのではなく、忘れていることに気付かない・忘れている・忘れたことをごまかそうとするなどの症状が出てきます。また、以前できた日常生活、例えば料理などの家事、簡単な計算ができなくなるなどがあれば認知症を疑います。穏やかだったかたが怒りっぽくなるなど、性格の変化が見られる場合もあります。これらの症状は急激に悪くなることもあるので、早めの受診をお勧めします。

◇早期診断の重要性
早く診断されて適切な治療を受ければ、認知症の進行を遅らせることが可能な場合もあります。現在使われているほとんどの治療薬は、軽度の認知症の進行を遅らせる効果があるとされているので、もの忘れ検診などを受けて、早期発見をすることが重要だと思います。また、検診で認知症でないと診断されれば安心できます。

◇認知症予防
脳は、ある機能が障害を受けても、他の健常な部位が代償して働くことがあります。例えば、脳梗塞で手足が動かなくなったかたでも、リハビリすることによって脳を刺激し、動くようになることがあります。これは認知症予防でも同じで、日頃から頭を使い、脳を刺激するように心掛けることが大切です。

◇むやみに認知症を恐れることはありません
目黒区医師会会長
渡邊 英章氏

認知症になりにくいような生活を送ることは大事です。ただ、認知症になったからといって、人生が終わるわけではありません。認知症は徐々に進行していくので、その中で自分の生活をいろいろ考えること、周りが見守っていくということも大切なのではないでしょうか。

■記憶に自信がなくなってきたらもの忘れ検診
認知症の早期診断・早期対応を図るため、もの忘れ検診を開始しました。対象者には5月頃、受診券をお送りしました。脳の健康チェックにご活用ください。詳細は区Webをご覧いただくか、お問い合わせください。
日時:7年2月28日(金)まで
内容:問診、認知機能検査(20分程度)
対象:今年度に、67・70・73・76歳になる区内在住者
費用:無料(精密検査は保険診療)

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