養育家庭は、さまざまな理由で親と一緒に暮らすことができない子どもを、養子縁組を目的とせず、一定期間養育する家庭です。
■インタビュー 里親子の暮らし
2人の実子(当時高校生と中学生)を持ちつつ、2人の里子(当時小学生)を受託されたご夫婦と実子2人に伺いました。
◇里親になろうと思ったきっかけは
・関係者との交流を経て
里父:当時、知り合いのかたから里子を育てているという話を聞き、里子との生活の様子を知る機会がありました。
里母:その後、養護施設の施設長などとの交流を経て、夫に「うちもやろうよ」と話を持ちかけました。
◇お子さん(実子)に里親について説明した時はどんな反応でしたか
里父:最初はいい意味で受け止めてくれましたが、わだかまりもいろいろありました。
里母:特に2人目の里子が来た時は、受験と重なり思っていた以上に大変でした。「あなたたちが大変だったら、受け入れをやめてもいいから」と伝えましたが、それでも「やめない」と答えてくれたので、諦めずに続けることができました。
◇大変だったことはありますか
・言いたいことが言える関係を築くこと
里母:里子が自分の意見や考えをあまり言わないことです。長男が里子に、「お母さんは何回かお願いすると、意外とやってくれるよ。本当にしてほしいことがあったら、お願いしてみて」と言ってくれたことで、最近は自分の考えを言うよう頑張ってくれています。言いたいことを言える関係であってほしいですが、自分の将来を描く基盤が弱く、なかなか自分からやりたいと言えないのだと思います。
長女:コロナ禍でリモート授業を受けている時に、里子の声が入ってしまうことがありました。
長男:年が離れているので、最初の頃は歩み寄る努力をしていました。
◇楽しかったことや良かったと思うことを教えてください
・自分自身も成長でき、家族の仲も良くなった
里父:生きがいや、やりがいを感じることです。最初は暗く不安定だった里子も、一緒に過ごすうちに明るい笑顔が増えて、日常生活が安定していきます。成長が早く、1年でこんなに変わるものかと思うほどです。妻の子育て能力を改めて見ることもできました。
里母:長女・長男の良い面が新たに発見できました。2人とも受験もある中でいろいろ大変だったと思いますが、文句も言わず立派に向き合ってくれて、すごいなと感心しました。
長男:年下の里子が来て、自分自身も成長できることが多かったです。人が増えたことで会話の量も増えて、家族の仲が良くなりました。
◇今後も、里子を新たに受け入れるとしたら、どうですか
長男:両親の意向に合わせようと思っています。
長女:私も同じ意見です。
■養育家庭体験発表会
日時:10月26日(土)14:00~16:00
場所:総合庁舎本館1階E会議室
内容:養育家庭の体験談、制度の紹介、個別相談。希望者は当日会場へ
■養育家庭(里親)・子ども虐待防止パネル展
日時:11月25日(月)14:00~11月29日(金)16:00
場所:総合庁舎本館1階西口ロビー
■養育家庭になる要件
・都内在住で心身ともに健康な夫婦である
※配偶者がいないかたはお問い合わせください
・適切な居室の広さがある
・経済的に安定している
■養育家庭になった後
・児童相談所など関係機関が継続してサポート
・養育費(子どもの生活費など)を支給
・養育家庭同士の交流会や研修制度あり
■養育家庭について知りたい、相談したいかたは
品川児童相談所フォスタリング機関(里親養育包括支援機関)
六踏園にお問い合わせください。
【電話】3474-5442
問合せ:子ども家庭支援センター
【電話】5722-6836【FAX】5722-9684
<この記事についてアンケートにご協力ください。>