■地域の文化・芸能の継承発展
現在、琉球王府時代から続く幸地、棚原、翁長、呉屋、津花波、小橋川、内間、嘉手苅、小那覇、我謝、桃原、小波津の集落では、年中行事として、綱引きや村遊びなどが継承されています。
綱引きは、綱作りを通して綱のしくみや作り方などを先輩方から学び伝統行事を継承するとともに、地域住民の交流の場にもなっています。
また、綱引きの花形であり、勇ましく躍動しながら演舞する旗頭は、士気を高め、見る人をひきつけます。
これらの旗頭は、「西原まつり」の演目の最後を飾る「旗頭ショー」にて、多くの来場者の前で、地域のシンボル的存在として披露されています。
旗頭ショーなどの演舞は、地域の伝統文化に自信と誇りをもち、地域に愛着が生まれ、後継者の育成にも繋がっており、現世代の貴重な体験の場となっています。
また、毎年あるいは数年ごとに行われる村遊びでは、舞踊や獅子舞、組踊などが演じられ、地域だけでなく、町の祭りや「全島獅子舞フェスティバル」、「国立劇場おきなわ」での出演など、披露する場が広がっています。
このような中で、古集落以外の屋取集落である兼久や新興住宅・団地である坂田ハイツ、県営内間団地、小波津団地では、その地域で新たに旗頭を製作し、地域の行事等で演じられています。
また、町外からエイサーを習って地域の新しい文化の創出に取り組んでおり、地域の行事や「西原まつり」、「旗頭フェスタ」、「さわふじ青年エイサー祭り」への出演など、現世代で活動の場を広げています。
その他、町の古集落の中でも伝統文化・芸能の宝庫である棚原では、「棚原弥勒太鼓」を創り出し、祭りやイベントへの出演のほか、「棚原酉年十二年まーるあしび」での演舞など、地域に根差した活動も行っています。
このように、古集落では、先人たちが地域の文化を築き、後世に伝統行事として継承してきたからこそ、現世代は、年中行事やイベント等へ出演して貴重な体験をすることができるのです。
このことからも、先人たちに感謝しながら、伝統文化を継承し、次世代へ伝えていって欲しいと願います。
古集落以外の地域や棚原弥勒太鼓などの創作芸能も、新たな地域芸能を築いた現世代が次世代へ継承することで、将来は地域に根差した伝統文化となりえます。
本町は「西原町まちづくり基本条例」の中で、「先人が築いてきた伝統文化を継承発展させるとともに創造していくことのできるまちづくりに努める」と定めています。
地域の皆さんは、文化活動を通して、当該条例の将来像である「文教のまち西原」のまちづくりを牽引し、町の文化振興に大きく貢献しています。
地域の文化・芸能は地域を活性化する宝です。
今後とも地域の文化・芸能が継承され益々活動が発展することを願っています。
お問い合わせ:文化課 文化財係
【電話】944-4998
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