2024年は紫式部が主人公の大河ドラマ「光る君へ」(NHK)が放送されます。
来年の放送を前に、紫式部と大津のゆかりや関連イベントなどを紹介します。
(詳細は紙面8、9ページ参照)
◆紫式部
びわ湖大津ふるさと観光大使の漫画家「唐々煙」先生による紫式部をイメージした描き下ろしイラスト
一説によると、973年(今から約1000年前)に生まれたとされています。紫式部は幼いころに母親を亡くし、父である藤原為時に育てられました。
歌人であった父の影響で、読書や漢詩の読み書きなど、文学が身近にある生活を過ごしました。
◆世界最古の長編小説「源氏物語」
全五十四帖からなる長編小説で、五十四帖それぞれに「桐壺」「夕顔」「胡蝶」といった、その巻の物語の内容や和歌からとった名前がついています。
物語は三部に分かれており、第一部では、主人公の光源氏の誕生からさまざまな体験を経て栄華を極めるまで、第二部では幸せだったはずの源氏のくらしに暗い影がさし、苦悩のうちに生涯を終えようとする物語が描かれます。第三部は光源氏の子と孫の世代の、結ばれない恋の物語が描かれます。
◇「源氏物語」誕生秘話
仕えていた中宮の彰子から「新しい物語を書いてほしい」と依頼された紫式部は石山寺を訪れ、びわ湖に映る満月を見て、『源氏物語』の着想を得たと伝えられています。
◆大河ドラマ「光る君へ」
2024年1月放送開始
NHK総合 毎週日曜 夜8時ほか
作:大石静
出演:吉高由里子さん(紫式部役・写真左)、柄本佑さん(藤原道長役・写真右) ほか
平安中期に、のちに世界最古の長編小説といわれる「源氏物語」を生み出した、紫式部の人生を描きます。武家台頭の時代を目前に、華やかにひらいた平安文化の花。きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生に挑戦する大河ドラマです。
■紫式部・源氏物語と大津 関連マップ
紫式部と大津市の関係は源氏物語が誕生したといわれる石山寺だけにとどまりません。
市内各所に紫式部や源氏物語に関連する場所があります。
(1)融(とおる)神社
華麗な貴族生活や卓越した詩の才能から、源氏物語の主人公である「光源氏」のモデルの1人とされる源融(みなもとのとおる)を祀る神社。
(2)浮御堂
「横川の僧都(そうず)」のモデルとなった源信(げんしん)が、びわ湖上の安全を祈願し、建立した。
堂内には、千体の阿弥陀仏が祀られている。
(3)比叡山延暦寺
源氏物語に登場する「横川の僧都」は、比叡山で修行を重ねた源信(げんしん)であるとされている。また、源氏物語の主人公「光源氏」が四十九日法要を行った場所として物語に登場する。
(4)日吉大社
源氏物語に登場する「法華八講」が行われる神社。毎年5月26日に「山王礼拝講(さんのうらいはいこう)」でその様子をうかがい知ることができる。
(5)慈眼堂
紫式部をはじめ、ライバル関係であった清少納言、和泉式部といった平安時代を代表する女流文学者の供養塔がある。
(6)園城寺(三井寺)
紫式部の父である藤原為時が出家したお寺。また、紫式部のおじである康延(こうえん)と異母兄弟にあたる定暹(じょうせん)が、三井寺で「阿闍梨(あじゃり)」となり活躍した。
(7)逢坂の関
紫式部をはじめとした多くの女流文学者や貴族が滋賀県を訪れる際に通った場所。また、源氏物語の中で「関屋」の舞台にもなった場所。
大津市観光キャラクター21世紀版光源氏「おおつ光ルくん」
■大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会
協議会は、大河ドラマの放送を契機とした地域の活性化を目的に昨年10月に発足。PRのぼりやタペストリーの製作、協議会ロゴ・イラストを使った看板の作成など、さまざまな取り組みを実施しています。
今後は来年のドラマ放送に合わせた特別展示の開催など、市内外への大津市の魅力発信を積極的に行っていきます。
◇4つの部会
誘客促進
拠点整備
周遊促進
物産振興
◆2024年1月29日(月)から石山寺で開催予定!!
◇展示情報1 光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館
大河ドラマ関連のオリジナル映像や衣装・小道具など、「光る君へ」の世界観が体感できる、大津ならではのドラマ展示を実施。
場所:石山寺明王院
◇展示情報2 源氏物語 恋するもののあはれ展
源氏物語の和歌を題材にしたイラストの展示など、歴史に詳しくない人でも楽しめる、平安時代の文化を感じることのできる展示を実施。
場所:石山寺世尊院
◆特設ホームページを10月10日(火)に公開
市内の観光情報や紫式部と大津のゆかり、イベント情報など、楽しい情報を発信していきます。その他、来年はさまざまな取り組みを予定しています!
詳しくは特設HPや各種SNSで発信していきますので、ぜひSNSのフォローやチェックをお願いします。
二次元コード_協議会公式X(旧Twitter)
二次元コード_協議会公式Instagram(10月10日開設)
■歴史博物館 特集展示「源氏物語と大津」
紫式部や源氏物語と大津の関係について、石山寺に伝わる宝物を中心に多彩な資料で紹介します。
期間:2024年1月10日(水)〜2025年2月2日(日)
料金:一般330円、高大生240円、小中生160円
エントランスでは、石山寺本堂の「源氏の間」を再現したフォトスポットなども設置予定。
来年春・秋にも紫式部・源氏物語関連の企画展を開催予定。
問合せ:歴史博物館
【電話】521-2100
問合せ:観光振興課
【電話】528-2756
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