市地域防災官による災害への防災意識や命を守る方法のお話を紹介します。
■命を守る地区防災計画書
市地域防災官 深江 政友
1月号で、エンドレス的に繰り返される自然現象と向き合っていくことは、私たち人類のさがであると話しました。新年初日に発生した石川県能登半島地震では、お正月を楽しく過ごしていたひとときを一瞬のうちに奪ってしまった自然災害の脅威を思い知らされ、人類のさがとはいえ、つらい光景を目にしました。改めて地域防災力の強化と地域の絆が必要だと感じました。
市防災課では現在、地区防災計画書を作成する町内会のお手伝いをしています。地区防災計画書とは、住民の皆さんが自ら話し合い、自らが作成するもので、地域防災力の強化につながる画期的な手法ともいえます。作成することに「難しい」とか「完成度の高いもの」というような先入観を持っている人もいますが、大切なことは住民自身が自分たちの命と町を守るために話し合い、地域全体で意識の共有を図ること。計画書という書面を作ることが目的ではありません。命を守るためにどう行動するか、みんなで合意し共有し、訓練につなげていくことを記載するだけでも計画書になります。
自然災害は人ごとではなく、いつ自分の身、自分たちの町に降りかかるか分かりません。地区防災計画書をまだ作成していない町内の皆さん、命を守る計画書を作ってみませんか。
問合せ:市防災課防災係
【電話】22-2111(内線3241)
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