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自治体の皆さまへ

特集・みんなで創るゼロカーボンやつしろ(1)

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熊本県八代市

■私にできるゼロカーボン行動
近年、地球温暖化が原因とされる異常気象や自然災害が頻発しています。
温暖化が進み、氷河の融解や海水面の変化、洪水、干ばつ、農作物への被害など、さまざまな影響が起きています。地球温暖化・気候変動は持続可能な社会をつくるうえで対応しなければならない世界共通の課題です。
こうしたリスクを最小限に抑えるために、世界中でカーボンニュートラル(ゼロカーボン)の達成が求められています。
私たち一人一人のライフスタイルを脱炭素なものに変えていきましょう。

◇カーボンニュートラルって知ってる?
カーボンニュートラルとは、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、森林などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることです。
(出典)環境省「脱炭素ポータル」

2015年にパリ協定が採択され「世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べて2度より十分低く保ち、1.5度以内に抑える努力をする」という世界共通の長期目標が掲げられました。また、2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。

◆「ゼロカーボンやつしろ」の実現に向けて→2050年ゼロカーボン達成

▽令和4年2月「八代市ゼロカーボンシティ宣言」
坂本町を中心に甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨災害」を教訓に、地球温暖化による異常気象や自然災害のリスクを最小限に抑えるため、「八代市ゼロカーボンシティ宣言」を行いました。

▽令和4年5月「SDGs未来都市」、「自治体SDGsモデル事業」に選定
新たなつながりを創出し、持続可能な人と企業に選ばれるまちを目指す本市の提案が、内閣府が認定する「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。

▽令和5年9月 カーボンニュートラルの早期実現に向けた協定締結
八代市、九州電力株式会社、NTTアノードエナジー株式会社、三菱商事株式会社は、4者相互の連携を強化し、本市におけるカーボンニュートラルの早期実現に向け、再生可能エネルギーを普及させるための具体的な取り組みを加速化させることを目的とする連携協定を締結しました。

▽令和5年11月 「ゼロカーボンやつしろ推進計画」を策定
~みんなで創る持続可能で快適なゼロカーボンやつしろ~
市、市民、事業者などが一丸となって脱炭素社会の実現を目指すための計画を策定しました。詳しくは市ホームページを確認ください。

■ごみの分別に協力をお願いします
◇燃えるごみ組成調査
下の図は、本市が令和4年度に行った、燃えるごみ組成調査の結果です。
本調査の結果、本市の燃えるごみの中には、まだ食べられるのに捨てられている「食品ロス」が10.7%、「資源物」が21.5%も含まれていることが分かりました。
分別されない燃えるごみが増えると焼却処分の際に発生するCO2の量も増えていきます。
私たちの生活の中で、燃えるごみや資源物は必ず発生しますが、きちんと資源物を分別したり、食品ロスを減らしたりすることで、燃えるごみを減らすことがカーボンニュートラルの達成につながります。
燃えるごみを出すとき、一歩立ち止まって分別について考えてみましょう。

◆エコエイトやつしろではごみ発電を行っています
エコエイトやつしろでは、ごみの焼却時に発生した熱を利用して、ごみ発電を行っています。
収集車で市内全域から集められた燃えるごみは、焼却炉に入れられ、850度以上の高温で焼却処理されます。ごみの焼却処分で発生した排ガスから熱を回収してできた、高温・高圧の蒸気で、蒸気タービン発電機を回して発電します。発電した電気はエコエイトやつしろ全体の運転に利用し、余った電力は電力会社へ送電します。

▽自社使用の電力を再エネに
[株式会社本田商事]
私たちは、主に業務用エアコンの販売や設置、修理、メンテナンスなどを行っており、今年で創業65年目になります。
当社では、気候変動や自然災害の原因とされているCO2の削減を行うため、自社で消費する電力を、一部を除いて再生可能エネルギーと電気自動車の蓄電池で賄っています。そのために、V2H(充放電システム)というシステムを実証実験として導入しました。これは、日中に太陽光発電で発電した電気を電気自動車に充電し、雨の日や夜などは電気自動車から電力を供給できる仕組みです。
5年前から、太陽光発電や電気自動車と併せてV2Hを段階的に導入しています。令和元年度は一月17万5千円ほどだった電気代が、令和3年度には8万円まで安くなったうえ、3台の電気自動車が太陽光発電の電気で走行しており、その分の二酸化炭素の排出量が削減できています。
今後も、電気自動車や太陽光パネルをさらに増やし、自社で行っているV2Hのシステムのコストや効果を、個人宅や企業などにPRを行うなど、未来の子どもたちに豊かな地球を残すための取り組みを拡大していきます。

▽体験することで自分事に
[エコユースやつしろ]
エコユースやつしろは、水や生き物、地域の環境、地球環境問題について体験活動をとおした学びを行う、高校生の団体です。次世代のためにがんばろ会の活動に参加してくれた高校生が、スタッフとして運営にかかわってみたいと声をかけてくれたことをきっかけに、2021年に発足しました。
7月に行われた「河川・浜辺のおおそうじ大会」では、約600人の高校生が参加しましたが、その企画・運営はエコユースのメンバーが頑張ってくれました。また、一回の活動だけで終わらせずに、ごみを拾うことで、捨てない人を増やしていく活動にするため、不法投棄の問題やごみの減量化、温室効果ガスの削減量についても一緒に考えるなど、活動の中での体験を大切にしています。
さらに、シンポジウムを開催し、活動を通して感じたことや課題を解決するためのアイデアなどを人前で発表することで、大きな成長につながっていると感じています。
八代の豊かな自然環境を守っていくためには、ごみの量を減らす、エネルギーを節約するなど、一人一人がゼロカーボンについて考え、行動することが大切です。これからも、エコユースの活動がゼロカーボンやつしろの実現につながっていくよう、活動の幅を広げていきたいです。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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