文字サイズ
自治体の皆さまへ

(専門医に聞く医療の話)心不全について

33/38

熊本県熊本市

・熊本市立熊本市民病院
循環器内科 科長 佐藤 幸治

今回は、近年患者数が増加し、また入退院を繰り返す原因となっている心不全について専門医に聞きました。

◆心不全とは
心臓は全身に血液を送るポンプの役割をしています。心不全はこの機能が弱くなり、命を縮めてしまう病気です。心筋梗塞や狭心症、高血圧、弁膜症や不整脈などさまざまな病気が原因となって起こります。動いた時の息切れや動悸、むくみなどが主な症状ですが、夜中に咳をする、横になると息苦しいなどで見つかることもあります。

◆心不全の診断は
血液検査や胸部レントゲン写真、心エコー検査、心電図などで診断します。また原因となっている病気を特定するために、心臓の状態を評価する心臓カテーテル検査などの検査を追加する場合もあります。

◆心不全の治療は
体の水分を外に出す利尿薬などを使って息切れやむくみを改善します。また、心不全の原因に応じて、カテーテル治療や弁の形成・交換手術などの治療を行うこともあります。さらに、心臓のポンプ機能を維持して心不全の再発を予防する薬を続けます。

◆心不全で気をつけることは
早期診断・早期治療と治療の継続が大切です。気になる症状がある場合は、早めに専門医にご相談ください。心不全は完全に治ってしまう病気ではなく、何度も繰り返して起こり、そのたびに心臓の機能は低下していきますので、調子が良くてもお薬は止めないでください。また塩分の取り過ぎは体の中に水分をためこみ心臓に負担をかけるので塩分を制限した食事を心がけてください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU