文字サイズ
自治体の皆さまへ

専門医に聞く医療の話

32/36

熊本県熊本市

◆こどもの長引く咳(せき)や喘鳴(ぜんめい)
・熊本市立熊本市民病院
小児科 今村 友彦

咳はこどもによくみられる症状ですが、咳が長引いたり喘鳴を伴う場合は大変心配になります。今回は小児呼吸器疾患を専門とする医師に聞きました。

◇こどもの喘鳴や長引く咳の原因は何ですか?
喘鳴とは、空気の通り道(=気道)が狭くなって呼吸の際に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がすることで、息苦しさを感じることがあります。こどもの喘鳴や咳の原因はさまざまで、風邪やアレルギー、気管支炎などが一般的ですが、喘鳴を繰り返したり咳が長引く場合には、気管支喘息や慢性副鼻腔炎などによるものの他、胃食道逆流症を起こしていることもあります。

◇どのような検査が行われますか?
胸部レントゲン検査や、機械に向かって大きく息を吸ったり吐いたりして気管支の状態や肺の機能を調べる呼吸機能検査などが行われます。こどもさんの症状や状態にあわせて、細いカメラで喉や気管支の構造や状態を評価する気道内視鏡検査、胃の内容物が逆流する程度を評価する検査などを行うこともあります。

◇どのような治療が必要ですか?
正しい診断に基づいて適切な治療を行うことが必要です。たとえば、気管支喘息であれば、重症度に応じて吸入ステロイドを中心とした治療が必要ですし、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎であれば、抗アレルギー薬や点鼻薬、抗菌薬治療が必要です。また、胃食道逆流症であれば、食後すぐに横にならないなどの生活指導や、胃の機能を上げる薬や胃酸を抑える薬などの内服治療を行います。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU