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自治体の皆さまへ

人権の広場

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熊本県球磨村

■「自分は愛されるために生まれた!」すべての子ども・若者がそう思える未来へ
「すべての住民が心豊かに暮らすために、お互いの人権を尊重し合い、差別のない人権共存社会の実現をめざし、人権教育・啓発活動を推進する」ことを目的として、7月25日に第37回人吉球磨人権教育研究協議会研究大会が開催され、講演会などがありました。その中から、全体会で認定NPO法人トナリビト代表理事山下祈恵(やましたきえ)さんの講演内容の一部を紹介します。

10代後半~20代前半の「親を頼れない」若者の自立のための支援活動をしています。日本の子どもの6人に一人が貧困層であり、虐待の件数も増加しています。
相談内容は、養護施設や里親の時期が終わった後どうしていいか分からない、同居している親からの虐待を受けている、家庭や学校に居場所がない、親や恋人からのDVから逃げたいなどがありますが、共通しているのは「親を頼れない」ことです。相談に来た若者に、住居や食事を提供し、就労につなげることで自立への支援をしています。
米国のスラム街の子どもたちは、厳しい環境の中で生活していますが、目がキラキラしていました。一方、日本の子どもたちの幸福度は低く、自殺率も高くなっています。
私たちはアダルティズム※1とパターナリズム※2の考え方で育ってきたことを自覚する必要があります。子ども自身の思いは何なのか?子どもの声を聴く上でのNGワードは、「思い込み・決めつけ・偏見」です。
目の前にいる子どもを大人と同様、一人の人間として見ていますか?「私は大丈夫」は危険です。問題行動は問題提起行動、困らせる子は困っている子です。

※1 アダルティズム…子どもは大人の支配下にあるという考え方。
※2 パターナリズム…強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること。

子どもの人権は大人が考えなければならない問題です!

問い合わせ:教育委員会 社会教育係
【電話】32-1117

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