食べ残しや賞味期限が近いなどの理由で、食べられるのに捨てられてしまう食品(以下、食品ロス)が世界規模で問題になっています。無駄のない買い物や正しい分別など、できることから始めてみませんか。
家庭から出る生ごみの約2割は未開封食品で、買いすぎた物や余った食材が捨てられています(下グラフ参照)。昨年度、市内から出た食品ロスは3687トン。1人当たり約16キロを廃棄していることになり、処理に伴う環境への負荷や経費の増大などにつながっています。市ではリーフレットでの啓発や、食品ロスの削減に向けた活動をする団体のサポートなどに取り組んでいます。
◆家庭でできる食品ロス削減
家庭での食品ロスを減らすには、食べ物を無駄なく消費していく必要があります。買い物の際に期限が近い物から選ぶ「てまえどり」も、廃棄される食材を減らす方法の一つです(下記参照)。必要な分だけ買うことや食べ切れる量を作る、期限を意識して食材を使い切るなど、一人一人の日頃の心がけが大切です。
市内には、余った食材や食べ切れない食品を回収し、必要な家庭に無償で提供するボランティア団体「フードバンクあつぎ」があります(下記参照)。米や乾麺、レトルト食品など、家庭で余ったものが市内外から届き、必要とする方に提供されます。代表の成瀬二郎さん(76・長谷)は「食材が余った場合、フードバンクが選択肢の一つになればうれしい。食品ロスを減らし、困っている人の力になりたい」と話します。
◆環境に優しい生活を
適切な量の食材を買って食べ切ることは、食品資源の節約になるだけでなく、ごみの減量になります。市では生ごみの排出量を減らすため、生ごみ処理機を購入する家庭や事業者に費用の一部を補助。導入しやすい環境づくりを進めています(下記参照)。さらに、燃えるごみの中には紙・布類やプラスチック類などリサイクルできる資源も含まれているため、適切に分別することでごみの量が減り、リサイクル率も高まります。
10月は食品ロス削減月間です。豊かな環境や資源を次世代に残すため、みんなで「もったいない」の気持ちを持ち、できることから始めてみませんか。
問合せ:環境事業課
【電話】225-2793
■家庭から出たごみの内訳(2023年度)
燃えるごみの量:3万2347トン
■家庭ですぐにできる食品ロス削減
・買い物の前に在庫を確認し、必要な分だけ買う
・すぐ食べる時は「てまえどり」を意識し、賞味・消費期限が近い食品から買う
・食べ切れる量を作り、残さないようにする
・適切に保存し、食材を長持ちさせる
■フードバンクの活動に協力を
家庭や企業で余った食品を回収し、必要な家庭に無償で提供します。
日時:水曜・毎月第3日曜 10~15時
場所:フードバンクあつぎ事務所(中町1-8-10)
対象:賞味期限が2カ月以上あり、常温保存できる未開封の物(米・調味料・缶詰・菓子・レトルト食品・飲料水など)や日用品(ペーパー、洗剤)など
申込み:不要。
問合せ:フードバンクあつぎ
【電話】080-6602-2163
■生ごみ処理機の購入費を補助
生ごみの排出量を減らすため、処理機の購入費用の一部を補助します。
▽個人
対象:市内在住で、居住地に設置し適切に維持管理できる方
処理機:家庭用生ごみ処理機(ディスポーザーは除く)
補助額:上限2万円(本体価格の5分の4)
※1世帯2台まで
申込み:購入後1カ月以内に環境事業課や環境政策課、市HPにある申請書を、直接または郵送で〒243-8511環境事業課へ。
▽事業者
対象:市内に事業所のある事業者または1年以上市内に住み事業を営む個人
処理機:1日に10キロ以上の処理能力がある生ごみ処理機
補助額:上限200万円(設置費用の3分の2)
※1事業所1台まで
申込み:設置前に直接、環境事業課へ。
問合せ:環境事業課
【電話】225-2793
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