ミナカ小田原の6階にある小田原駅東口図書館。観光客でにぎわう駅前の喧騒がうそのように落ち着いた空間では、子どもたちに本に親しんでもらおうと、職員が工夫を凝らしています。児童書担当の稗田(ひえだ)准子さんに話を聞きました。
《本との出会い》
子どもにとって本との出会いは、心を豊かにする大事なものです。東口図書館では、「子どもが大きな声を出して迷惑になるから…」と行きづらさを感じないように、子ども連れでも来館しやすい雰囲気づくりを心がけ、さまざまなイベントを行っています。
その一つが、おはなし広場です。毎月第2土曜日には、当館の隣にある「おだぴよ子育て支援センター」と合同で、読み聞かせイベントを実施しています。「おだぴよ」との間にある大きなガラス扉を開け、東口図書館の児童書担当が、おだぴよの子育てアドバイザーと一緒に、子どもたちに本を読む楽しさをお伝えしています。
《本を楽しめる場所》
「うちの子は本を読まない」という相談をよく受けます。本を読む習慣がない子どもにとって、いきなり本を読むのは難しいものです。小さい頃から絵本に親しみ、本を読む楽しさを知ることが大切です。
当館では、読み聞かせイベントなどに加え、本を読むのが「楽しい」「面白い」と思えるよう、児童コーナーでは、まるで森にいるような緑がいっぱいのデザインや波打ったような形状の棚、腰かけられるこんもりしたお山など、自然と本を読むことが楽しくなるよう工夫しています。
《読み継がれてきた言葉》
読み継がれてきた絵本には理由があります。そこには、選び抜かれた言葉、表現、聞いていて心地良いリズムがあるのです。ぜひ、ママやパパが小さい頃に読んでもらった本を、今度はわが子に読み聞かせてあげてください。絵本の面白さだけではなく、「本を読んでもらった」ことも子どもの記憶に残ります。それが本を読む「楽しさ」にもつながるのです。
東口図書館は、子どもに優しい図書館です。児童コーナーは声出しOKですので、存分に読んであげてください。子どもたちが声を出して絵本を読んでも大丈夫。本を楽しんでもらうための図書館ですから。
本を楽しむ第一歩として、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。
問い合わせ:
・中央図書館
【電話】0465-49-7800
・小田原駅東口図書館
【電話】0465-20-5577
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