市の事業は、市民の皆さんが納める税金や、国・県からの支出金などによって進められています。
令和5年度は、特に「子ども・子育て支援」「脱炭素移行」「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の推進に主眼を置いた取り組みを実施しました。
《一般会計決算》
福祉やまちづくりなどに使う基礎的な会計
( )は前年度比
歳入:855億7702万円(+31億3532万円)
歳出:802億7514万円(+21億4144万円)
差引額:53億188万円(+9億9388万円)
歳入歳出差引額から翌年度へ繰り越す財源を除いた実質収支額は約51億2861万円で、前年度から約9億9511万円の増額となりました。
《歳入》
賃金上昇の影響によって個人所得が増加したことなどから、市税が前年度から約7200万円の増額となりました。また、地方交付税が約4・7億円、国庫支出金が約21・9億円の増額となり、臨時財政対策債の発行額が約4・9億円減少したことなどから、市債が約1・1億円の減額となりました。
合計:855億7702万円
自主財源:452億2862万円
依存財源:403億4840万円
(1)市税
326億7262万円(+7204万円)
(2)繰越金
43億800万円(-5億9743万円)
(3)諸収入
25億6905万円(+6129万円)
(4)使用料及び手数料
14億736万円(+518万円)
(5)その他(繰入金など)
59億8165万円(+7億2475万円)
(6)国庫支出金
215億2995万円(+21億8939万円)
(7)県支出金
54億5366万円(+3億6694万円)
(8)市債
38億385万円(-1億809万円)
(9)地方消費税交付金
45億2727万円(-5015万円)
(10)地方交付税
33億2361万円(+4億7140万円)
《歳出》
物価高騰対応支援給付金などによって民生費が約26億円、公共施設包括管理の開始などによって総務費が約10・3億円の増額となりました。また、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴う新型コロナウイルス感染症対策費の減少などによって、衛生費が約15・8億円の減額となりました。
合計:802億7514万円
(1)民生費
345億7045万円(+26億226万円)
(2)総務費
122億4888万円(+10億2531万円)
(3)教育費
79億2954万円(-3972万円)
(4)衛生費
77億2649万円(-15億8421万円)
(5)土木費
67億3479万円(+2億9016万円)
(6)公債費
52億760万円(+2億9527万円)
(7)消防費
27億1694万円(+1億3294万円)
(8)商工費
15億5724万円(-4億707万円)
(9)農林水産業費
10億508万円(-1億7740万円)
(10)議会費・労働費
5億7813万円(+390万円)
◆債務と財政調整基金残高の推移
◇債務(全会計)
令和元年 1102億円
令和2年 1128億円
令和3年 1108億円
令和4年 1086億円
令和5年 1074億円
◇財政調整基金
令和元年 58.2億円
令和2年 52.0億円
令和3年 56.1億円
令和4年 60.8億円
令和5年 57.5億円
◆特別会計・企業会計決算
◇特別会計
会計名|歳入|歳出|差引額
競輪事業|328億9755万円|323億6837万円|5億2918万円
天守閣事業|2億583万円|1億6523万円|4060万円
国民健康保険事業|193億7215万円|193億2648万円|4567万円
国民健康保険診療施設事業|2763万円|2534万円|229万円
公設地方卸売市場事業|1億5603万円|1億4605万円|998万円
介護保険事業|173億7776万円|172億1497万円|1億6279万円
後期高齢者医療事業|52億1426万円|51億5774万円|5652万円
公共用地先行取得事業|77万円|77万円|0円
広域消防事業|47億6021万円|47億5746万円|275万円
地下街事業|5億9009万円|5億7709万円|1300万円
特別会計計|806億228万円|797億3950万円|8億6278万円
◇企業会計
会計名|歳入|歳出|差引額
水道事業|38億1224万円|35億4151万円|2億7073万円
病院事業|162億49万円|141億6872万円|20億3177万円
下水道事業|62億2397万円|62億7383万円|-4986万円
企業会計計|262億3670万円|239億8406万円|22億5264万円
◆気になる決算について教えて!
《令和4年度に比べて歳出で民生費が大きく増えたのはなぜ?》
令和5年度は、電気料金の単価上昇や急激な物価上昇など、家計にとって厳しい変化がありました。緊急経済対策として住民税非課税世帯へ物価高騰対応の給付を行ったことから、民生費の決算額が令和4年度を大きく上回りました。
また、高齢化によって、高齢者への医療や介護の費用が増加傾向であることも理由の一つです。
《市の貯金に当たる財政調整基金の残高は適正なの?》
財政調整基金の残高は、一般的に標準財政規模※の10%程度が適正とされています。令和5年度末時点の残高は約57・5億円で、標準財政規模の14・2%となっており、適正な規模を確保できています。
大規模災害などの対応に備えるために、今後も健全な財政運営を行い、財政調整基金の適正な規模を維持していきます。
※標準財政規模…地方公共団体が通常水準の行政サービスを提供する上で必要な一般財源の規模
《市の財政は大丈夫なの?》
下の表「市財政の健全化判断比率など」のとおり、どの指標も基準を大幅に下回っています。
予算は毎年度、収入と支出のバランスを考えた上で編成しており、債務残高(全会計)の縮減にも努めています。引き続き、将来を見据えた事業の優先順位付けや効果的な財源配分など、収入と支出のバランスに配慮した財政運営に努めていきます。
◆市財政の健全化判断比率など
〈健全化判断比率〉|小田原市|早期健全化基準(経営健全化基準)|財政再生基準
(1)実質赤字比率|黒字のため算定なし|11.45%|20%
(2)連結実質赤字比率|黒字のため算定なし|16.45%|30%
(3)実質公債費比率|3.3%(前年度比+0.7ポイント)|25%|35%
(4)将来負担比率|38.4%(前年度比+5.1ポイント)|350%|-
〈資金不足比率〉|資金不足が生じていないため、算定なし|20%|-
【WEB ID】P38886
問い合わせ:財政課
【電話】33-1312
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