◆保護猫を家族に迎える
・人と猫の出会いを結ぶ『譲渡型保護ねこカフェにじのはし』
平塚のら猫を減らす会や、さまざまな保護猫団体に猫の里親を探す場を提供している、譲渡型保護ねこカフェにじのはし(明石町24-13【電話】25-5007)。1面(本紙表紙)のメイちゃんのように、これまで800匹以上の猫を、譲渡につなげてきました。同店の井上充さん(上写真)は「保護猫が当店で多くの人や他の猫と関わることは、社会性を身に付けるトレーニングにもなっているんですよ」とメリットを語ります。一番大切にしているのは、猫の心身の健康です。店内で接客をする猫の頭数を制限し、ストレスがたまらないようにしているそう。また、毎日の健康管理や、毎月の獣医師による往診なども欠かさないといいます。「譲渡を希望する方だけでなく、家では飼えないけれど猫と触れ合いたいという方も、もちろん大歓迎です。気軽に遊びにいらしてくださいね」。
◇譲渡型保護ねこカフェにじのはし
里親を探している猫と触れ合えます。
火・金曜日休み。有料。
市内には他にも、保護猫などを譲渡している団体や施設があります。譲渡条件や負担費用など、詳しくは各団体のウェブをご覧ください。
◇平塚のら猫を減らす会
毎月1回、OSC湘南シティ(代官町33-1)で譲渡会を開いています。日程は同会ウェブをご覧ください。
◇カインズ西友平塚店
(東中原1-1-25【電話】26-3322)
譲渡情報を、常設で提示しています。ペット用品も販売しています。
◇県動物愛護センター
保護猫や保護犬などを譲渡しています。
◆猫を外に出さないで飼う 猫は家で終生飼養を(県動物愛護センター)
県動物愛護センター(土屋401【電話】58-3411)の獣医師・飯川俊郎さんに、猫の適切な飼い方を聞きました。
◇室内飼いはリスクマネジメント
猫の知能は、人間に置き換えると3歳~5歳程度といわれています。3歳~5歳の子どもに等しい猫を自由に外に出すのがどんなに危険か、想像してみましょう。猫白血病や猫エイズになるリスク。ノミや寄生虫が付くリスク。交通事故に遭ったりけがをしたりするリスク……。猫にとって外は危険だらけです。飼い主が猫を外に出さないのは、リスクマネジメントと言えます。
飼い猫が、外から感染症を持ち込んでしまうこともあります。動物から人間に感染する動物由来感染症として、人間がかかると発熱などを生じる「猫ひっかき病」や、妊婦が感染すると胎児に水頭症などを生じる可能性がある「トキソプラズマ症」などが挙げられます。室内飼養は、このような人間への健康被害のリスクを減らすことにもつながります。
◇お互いの気持ちを想像しよう
飼い猫を外に出すことで、他の人に迷惑を掛けてしまうこともあります。猫が好きな人もいれば、苦手な人もいるということを、頭に入れておきましょう。
飼い猫が外を歩くことで、周囲へのふん尿被害が起こるかもしれません。屋外で餌をあげることを、不快に思う人もいるかもしれません。猫を好きな人が「動物愛護」の気持ちでしている行動も、猫が苦手な人には「環境問題」になりかねないのです。
◇必ず終生飼養をする
皆さんにお願いしたいのは、一度迎えた猫は絶対に最期まで飼うということ。終生飼養は飼い主の責務です。これから猫を飼いたいと思っている方は、最期までお世話ができるのかをよく考えましょう。飼い猫は、長いと20年ほど生きます。自分に何かあったときを考えて、代わりに猫を飼ってくれる人を、あらかじめ探しておくことも大切ですよ。当センターでも猫を譲渡しています。猫を飼いたい人はぜひ、当センターからの譲渡も選択肢に入れていただきたいですね。
問い合わせ:環境保全課電
【電話】23-9969
<この記事についてアンケートにご協力ください。>