横須賀にはスポーツや芸術をはじめ、多方面で活躍する人がいます。皆さんも新しい一年をチャレンジの年にしてみませんか?
■谷戸暮らしのヤギ2匹と広める みちくさマインド
池田 陽子(いけだ ようこ)さん
幼い頃、通学路で出会うヤギと過ごした時間。その時間だけは素の自分でいられました。大人になった私は、社会にプレッシャーを感じる人が、動物のぬくもりに触れられる「心の休憩所」を作ろうと思い立ち、「みちくさラボ」を始めました。
「みちくさラボ」では、同じ敷地内にある子どものコミュニティー施設でヤギの飼育体験を行っており、そこでは不登校の子どもの集まりもあります。子どもたちがのびのびとヤギと関わり、表情が豊かになっていく姿を見ると、私の方が元気をもらえます。そして、子どもたちだけでなく、地域の人も「ヤギのご飯にどうぞ」と、落ち葉を集めてくれます。まるで、ヤギが人を引きつけ、人々のつながりを形にしてくれているようです。
◇チャレンジしたいこと
学校での「ヤギショートステイ」を広く開催し、子どもたちに教室以外にも安らげる場所を提供したいです。また、谷戸の多い横須賀では、傾斜地の草を食べるのが得意なヤギが活躍できる場が多いので、ごみCO2を出さない「エコ除草」として広めたいです。
◇Profile
みちくさラボ代表。根岸町の古民家でのヤギ飼育体験のほか、ヤギを連れたSDGs出張授業や、谷戸を楽しめるヤギ散歩・エサやりなどの「ハイジ体験」を開催。
■地域を盛り上げ、商店街に活力を!
佐々木 康晴(ささき やすはる)さん
商店街のために何かできないか、と地域の歴史を調べ始めた時、大河ドラマや山城ガールむつみさんと出会い、地元衣笠に鎌倉時代に活躍した三浦一族の歴史が眠っていることを知りました。それからは、「三浦一族ゆかりの地」をキーワードに掲げ、衣笠商店街を盛り上げるため、イベントやPR活動の先頭に立ち、旗を振ってきました。
今では、商店街だけにはとどまらず、市役所や観光協会、学校など地域を巻き込んだ取り組みを始めています。この地域連携で作り上げた輪を根付かせるため、5年後、10年後の衣笠に目を向けて、2024年には都市の再開発の専門家を迎え入れた勉強会も始動する予定です。
◇チャレンジしたいこと
武者行列を横須賀や三浦一族関連の視点で盛大に行うのが夢です。
◇Profile
小売業を経営しながら衣笠商店街連合会会長を務める。商店街のイベント、PR活動、ご当地グッズの開発、衣笠BASE(山城ガールむつみさんとの勉強会)を開催。
■仲間と学んだ力を源に未来へ
三冨 愛結(みとみ あゆ)さん
小学校・中学校の頃に競技エアロビック、高校の部活動でチアダンスをしていた経験を生かそうと思い、大学でチアリーディングを始めました。
大学では自主練習を増やして難しい技を習得し、チアリーディング日本代表の切符をつかみました。代表メンバーとの練習では、気持ちを一つにできずに対立することもありましたが、ミーティングを重ねることで絆を深めました。本番はみんなで練習してきた成果を発揮でき、世界大会で銅メダルを獲得。これまでにないほどの達成感と感動を味わうことができました。
春には大学を卒業し、幼い頃からの夢だった客室乗務員として働くことになっています。
◇チャレンジしたいこと
今までチアリーディングで学んだ、周りへの感謝、同じ目標を目指して気持ちを一つにする大切さを胸に、新しい環境でも頑張りたいです。
◇Profile
横須賀市出身。横浜市立大学チアリーディング部YCUEliteに所属し、チアリーディングの大会やイベントに出場。
■横須賀で生む、線で描く美術
水戸部 春菜(みとべ はるな)さん
元々好きだった物作りは、歴史を学んで視野を広げたことにより、芸術に花開きました。等身大のちっぽけな自分を理解し、そこから改めて美術について追求しようと感じることができたのです。
活動を続ける中で、やりがいを感じる瞬間は滅多にありません。そのため、特定の友人や家族、先生や学芸員の方など、自分が尊敬する人から作品を評価してもらえた時の嬉しさはひとしおです。
◇チャレンジしたいこと
2024年は、実験の場とそれに費やす時間をたくさん作るとともに、自分が良いと思えた作品を最大限に生かす空間を作って発表したいと考えています。失敗しても、得るものがたくさんあります。一つ一つを蔑ろにせず、多様な場を通して学び、挑んでいきたいです。
◇Profile
美術家。2022年2月に本市アーティスト村(Yokosuka art valley HIRAKU)に入居。主に作品作り、発表を行う。横須賀ではワークショップやイベントの企画などを実施。
■父の背中に見つけたメロンへの情熱
井上 徹也(いのうえ てつや)さん
農家を営んでいた亡き父は、昔からメロン栽培に力を注いでおり、その熱意は闘病中にも途絶えることはありませんでした。父が大事にしてきたメロンをここで終わらせる訳にはいかない、自分のやり方でメロンを栽培し、父に少しでも恩返ししたいという強い思いを抱き、農業の世界へ飛び込みました。
メロン栽培は繊細で難しく、年々生産者が減っています。今自分が不自由なく農業ができているのは、先祖が代々地域や畑を守ってきてくれたから。今度は自分たち若い世代が地域を守っていけるようにと積極的に活動しています。
◇チャレンジしたいこと
地元やお客さんの応援の声を追い風に、横須賀の農業と「よこすか潮風メロン」をもっと多くの方に知ってもらい、地域を活性化したいと思っています。
◇Profile
メロン農家経営。昨年度から「よこすか潮風メロン」というブランドを立ち上げ発信、PR中。
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