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ごみ袋の中身を調査したら「アレ」が一番多かった!

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神奈川県箱根町

■はじめに
ゴミと言っても「ごみ」には、食品廃棄物・紙ごみ・プラスチックごみ・生ごみなどさまざまです。
皆さんはどの「ごみ」が最も多く廃棄されていると思いますか?
今回はゴミ袋の中身を調査し、その結果から見えた課題について触れていきます。

■調査概要
今後のごみの減量化・資源化施策に活かしていくことを目的として、可燃ごみに含まれるごみの種類や割合の実態を調査しました。

■調査対象
環境センターに集まった
一般家庭から排出された→「家庭系可燃ごみ」
事業所から排出された→「事業系可燃ごみ」

■家庭系・事業系それぞれ一定の量を抽出し測定した結果、最も多かったのが…食品廃棄物でした。
◇食品廃棄物とは
(1)食品の製造や調理過程で生じる加工残さ、調理くず
(2)食品の流通過程や消費段階で生じる売れ残りや食べ残しのこと。

◇分類すると
・直接廃棄(手を付けることなくそのまま廃棄されるもの)
・食べ残し
・調理くず(野菜や果物の皮、肉や魚の骨など)に分けられます。

■詳しく結果を見てみましょう
(1)事業系
全体の48%が食品廃棄物で、そのうち、調理くずと食べ残しが同等の割合で合わせて92%でした。

(2)家庭系
全体の34%が食品廃棄物で、そのうち66%が調理くずでした。

その他にも
紙類・容器包装プラスチック・ペットボトルなどの資源化できるものが、家庭系では55%、事業系では48%を可燃ごみのうち占めており、多くの資源が焼却廃棄されているのが現状です。

■[掘り下げ]食品ロス問題
調査した結果からも食品廃棄物が最も多いことが分かりました。
この現状は箱根町が特別にそういった状況なのでしょうか?日本全体の食品ロスの現状をみてみましょう。

「532万トン」
この数字は日本の1年間の食品ロス量です。
532万トンと聞いてもあまりピンと来ないと思いますが、食料支援機関である、国連WFPが2021年に実施した食料支援量の約1.2倍にもなります。約532万トンを、国民一人当たりの食品ロス量として換算すると、毎日おにぎり1個分(約114グラム)の食品を捨てている計算になります。

世界の食料支援量よりも多い、日本の食品ロス量ですが、食品ロスは大きく2つに分類できます。
(1)料理の食べ残しなど、各家庭から発生する「家庭系食品ロス」。
(2)小売店での売れ残りや返品など、事業活動を伴って発生する「事業系食品ロス」です。
どちらも食品ロスの削減に努めていく必要がありますが、「家庭系食品ロス」は、毎日の生活の中で一人ひとりが意識して減らしていける食品ロスでもあります。

この深刻な現状を踏まえ、国は2030年度の日本の家庭系・事業系食品ロスを2000年度と比べて半減させることを目標とし、さまざまな取り組みを進めています。この目標を達成するためには、一人ひとりが食品ロス削減の意識を持って取り組んでいくことが大切です。

■皆さんも食品ロス削減に取り組みましょう!
◇調理のとき
調理のときは、食べられる分だけ作るようにしましょう。
また、食材が余った時には使い切りレシピを検索するなどして工夫をしましょう。

◇保存するとき
食べきれなかった食品は、冷凍などの傷みにくい方法で保存しましょう。また、保存していた食べ残しを忘れてしまわないように、冷蔵庫の中身の配置を整理しましょう。

◇買い物のとき
買い物の前に在庫を確認したり、食べきれないほどの食材を買いすぎないようにしましょう。

◇事業所ができる取り組み
来店者数や提供メニューの需要を予測し、材料は適正量を仕入れて無駄無く使い切りましょう。
また、客層や利用目的に合わせて料理を提供するタイミングを調整したり、食事量を選択できるよう食べきりサイズをメニューに入れたりして、「食べ残し」が出ないよう声掛けや工夫をしましょう。

◇フードドライブを活用しよう!
フードドライブとは、家庭や職場で余っている食品を寄付する活動です。食品ロスを削減するためフードドライブを活用してみませんか。
フードドライブにより寄付していただいた食品が、必要としている世帯の方や団体の方に届けられます。
フードドライブについては箱根町社会福祉協議会で受け付けていますので、詳細は問い合わせてください。

問合せ:箱根町社会福祉協議会(湯本855(旧湯本中学校内))
【電話】85-9000

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