■地元で作られた石造狛犬~特別展 展示品紹介~
現在、郷土歴史資料館では古い石造狛犬を集めた特別展「越前特有の石造狛犬大集合!」を開催しています。
あわら市の石で作られた狛犬は3点で、そのうちの1点、細呂木地区宮谷にある八幡神社の石造狛犬を紹介します。
この狛犬は台座裏に文字が彫ってあり、延宝3(1675)年に高塚村(現あわら市高塚)の市三郎が奉納したことがわかります。江戸時代、高塚村に採石場があったと記録されていることや、この狛犬の石材が現在の高塚で採れる石材と同質だったことから、あわら市産の石で作られた狛犬だと判明しました。
形状はとても特異で、横から見るとエジプトのスフィンクスを彷彿とさせるシルエットですが、正面から見るとびっくりするぐらいスリムです。このようにユニークな狛犬をはじめ、イケメン・かわいい狛犬が展示されています。会期は10月27日(日)までです。ぜひ観に来てください。
■あわら人物伝第1回「溝江長氏(みぞえながうじ)」
新企画として、あわら市にゆかりのある歴史上の人物を紹介します。第1回は、「溝江長氏」です。
溝江氏は戦国時代の金津に本拠を構え、代々、戦国大名朝倉氏に仕えましたが、朝倉氏滅亡後は織田信長に仕え、所領の維持を認められました。しかし、大規模な一向一揆が起こり、金津の溝江氏館も包囲され、若年の長氏を除いた一族のほとんどが壮絶な最期を迎えました。
生き残った長氏はその後、金津城を再興し、豊臣政権下では本領金津を中心に1万700石を与えられました。太閤検地に関わり、金津橋(現在の市姫橋)を架けるなど民政にも注力しました。
慶長5(1600)年2月に長氏は死去し、長氏の子の長晴は関ヶ原合戦に敗れた西軍に属したため、溝江氏は、金津を去ることになりました。
しかし、現代においても溝江長氏は金津祭の山車人形として何度も採用されるなど、400年経った今でも、あわら市民の心に生き続けています。
問合せ:郷土歴史資料館(金津本陣IKOSSA2階)
休館日:月曜日・第4木曜日(祝日の場合はその翌日)
開館時間:9時30分~18時(最終入館17時30分)
【電話】73-5158【FAX】73-1038【E-mail】maibun@city.awara.lg.jp
<この記事についてアンケートにご協力ください。>