■守り伝えられてきた文化財
◇文化財って?
文化財とは、私たちの国の長い歴史の中で育まれ、今まで守り伝えられてきた大切な宝物です。
古い建物や仏像、石塔、古文書、昔の人々が使っていた道具、遺跡、そして、左義長まつりに代表される長い間受け継がれてきたお祭り、恐竜化石や大杉など、様々なものがあります。
これらは、私たちが先人から受け継いだ貴重な財産であり、それぞれの文化財には、勝山市の歴史や物語が込められています。文化財を大切にすることは、私たちのルーツを大切にすることでもあります。これらの文化財は私たちの暮らしや心を豊かにしてくれるものであり、未来の子どもたちに確実に受け継いでいくことが求められています。なお、国・県・市では、これらの文化財の中から特に価値の高いものについて指定・登録などを行い、保護しています。
◇勝山市の文化財の特徴
勝山市の文化財の大きな特徴は、恐竜時代に代表される「太古・自然」から三室遺跡を代表とする「原始・古代」、平泉寺が隆盛を誇った「中世」、藩や幕府の支配があった「近世」、そして繊維産業が栄えた「近代」と、それぞれの歴史を今に伝える本物の貴重な文化財が数多く存在することです。
しかし、少子高齢化・人口減少など社会状況が変化し、これまで大切に守り伝えられてきた文化財の継承が課題となっています。市では「勝山市文化財保存活用地域計画」を作成し、文化財の保存と活用を両輪としたまちづくりの取り組みを進めています。
◇文化財のこれから
文化財は、私たちの地域の歴史や文化、ルーツを知る手がかりです。また、過去の人々の思いや努力も伝えてくれます。これらを学ぶことで、地域の面白さや大切さを知り、新しい発見や驚きを体験できます。
そして、文化財の調査・研究を深め、保存・活用を進めることで、地域の活動が盛んになり、観光やまちづくりに役立てることができます。更に、未来の人々が文化財を学ぶことは、新しい地域を作る原動力になります。
■文化財
勝山市には、国や県・市の指定・登録などを受けている「指定等文化財」が85件、指定・登録などを受けていない「未指定文化財」が956件あります。
◆有形文化財…形がある歴史的な物や建物
▽指定等文化財(50件)
旧木下家住宅、旧料亭花月楼、旧成器堂演武寮など
▽未指定等文化財(417件)
神明神社石灯篭、磯崎新氏設計の住宅など
◆無形文化財…形がない伝統的な技や芸能
▽指定等文化財(0件)
▽未指定等文化財(25件)
鯖の熟れ鮨し、報恩講料理、ぼっかけ、勝山水菜など
◆民俗文化財…地域の生活や風習に関するもの
▽指定等文化財(10件)
勝山左義長、谷のお面さん祭り、走りやんこなど
▽未指定等文化財(45件)
年の市、顕如講、民具、伝承など
◆記念物…歴史や自然を記念するもの
▽指定等文化財(25件)
恐竜化石群及び産地、白山平泉寺旧境内、三室遺跡など
▽未指定等文化財(306件)
堀名銀山跡、各神社や寺院、郡上藩陣屋跡など
◆文化的景観…人と自然が作り出した美しい景色
▽指定等文化財(0件)
▽未指定等文化財(19件)
白山の遠望、加越山地の景観、鶴峰の残雪など
◆伝統的建造物群保存地区…古い建物が集まる保存地域
▽指定等文化財(0件)
▽未指定等文化財(9件)
織物工場群、小原・木根橋集落、旧勝山城下町など
◆埋蔵文化財…地中に埋まっている歴史的な物
▽未指定等文化財(135か所)
北市遺跡、猪野口南幅遺跡、松ヶ崎杉原遺跡など
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