文字サイズ
自治体の皆さまへ

美浜発電所の状況について

5/23

福井県美浜町

■原子力環境安全監視委員会が三菱重工業(株)神戸造船所等を視察
町原子力環境安全監視委員会は、委員会活動の参考とするため、11月10日に三菱重工業(株)神戸造船所と関西電力(株)姫路第二火力発電所の視察を行いました。
神戸造船所では、蒸気発生器や使用済燃料乾式貯蔵キャスクの製造現場を確認し、機器の品質の確保に向けた取り組み状況等を確認しました。また、革新軽水炉の概要について説明を受け、更なる安全性の向上に向けた新たな技術や取り組み等を学びました。
姫路第二火力発電所では、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率のコンバインドサイクル発電について学びました。安全対策や地域産業の振興等、火力と原子力における取り組みの違い等を確認しました。

■町職員が放射線防護対策施設の運用手順を確認
町では、原子力発電所での万が一の事故等に備え、町内8カ所に「放射線防護対策施設」を整備しており、原子力災害時には同施設の運営を主に町職員が担う計画となっています。
このため、施設の設営及び運営が必要となった際に迅速かつ適切に運営作業が行えるよう、定期的に運用研修を実施しています。
今年度は、11月22日に、竹波原子力防災センター及び美浜中央小学校を対象とした研修を実施し、机上で各施設の整備経緯や概要を確認するとともに、放射性物質を除去するフィルトリングシステムの操作方法等を確認しました。

▽放射線防護対策施設とは
原子力発電所で事故等が発生し、町外(大野市またはおおい町)への広域避難が必要となった際に、直ちに避難を開始することが困難な要配慮者(※)やその介助者がその場に留まらざるを得ない場合に備え、避難準備が整うまでの間、安全に一時的な屋内退避を行うことができる機能を有した施設です。

▽放射線防護対策施設の主な機能
(1)放射性物質の侵入を防ぐフィルタ機能
(2)停電時においてもフィルタ機能や空調設備、照明機器等が使用できる自家発電設備
(3)屋内退避時に必要となる食料や生活用品等の物資の備蓄

放射線防護対策施設イメージ図

※障がい者、高齢者、要介護認定者、難病患者等
※詳しくは、本紙をご覧ください。

■福井県原子力所在市町協議会が国に対して要請活動を実施
11月13日に、福井県原子力発電所所在市町協議会(会長・戸嶋町長)が、山口町議会議長や県内3市町(敦賀市・おおい町・高浜町)の首長、議長とともに経済産業省や内閣府、文部科学省に対して、原子力政策等に関する要請を行いました。
主な要請内容は次のとおりです。
(1)GX実現に向けた原子力政策の推進
「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」や「GX脱炭素電源法」により、安全安心の最大限の確保を大前提に、将来を見据えた原子力政策の方向性が示されたことは大変意義深い。次期エネルギー基本計画において、原子力の最大限活用の方針を明確に示し、次世代革新炉の開発、リプレース等の具体的なロードマップを示すこと。

(2)原子力政策に係る国民理解の推進
原子力発電の重要性・必要性、核燃料サイクルの意義等について、立地地域はもとより、電力消費地において説明を尽くす等、国民理解の醸成を図ること。また、子どもたちの「エネルギー環境教育」について、立地地域における取り組みに対し、積極的な支援を行うこと。

(3)バックエンド対策の促進
核燃料サイクルの中核をなす六ヶ所再処理施設の2024年度上期の早期竣工はもとより、確実に稼働できるよう、国と事業者が一体となって総力を挙げて取り組むこと。併せて、関西電力が示した「使用済燃料対策ロードマップ」が確実に履行されるよう、国が前面に立ち、事業者とともに総力を挙げて取り組むこと。

(4)原子力災害時の避難道路等の整備
舞鶴若狭自動車道の4車線化や避難道路の新設等、防災関係道路の多重化・強靭化に取り組むとともに、補助制度の拡充、新たな枠組みによる財政措置を行う等、広域避難計画の実行性を高めること。

(5)原子力発電所の防護対策等の強化
原子力発電所に係る武力攻撃やテロリズムに対し、自衛隊や警察、海上保安庁等、関係機関が一体となって防護・防災対策に万全の措置を講じること。

(6)立地地域の将来像の実現
共創会議で示された「福井県の原子力発電所立地地域の将来像」について、立地地域発展の大きな柱として、実行・実現に向け関係機関と連携し、主体的かつ積極的な取り組みを加速すること。

(7)地域振興に関する交付金や補助金制度等の充実・強化
立地地域が使用済燃料対策や廃炉等の課題に直面する中、持続的な地域振興につながるよう、また、原子力発電所が稼働している地域に、その社会経済活動の貢献度を考慮して交付金や補助金制度等を柔軟に適用し、その充実・強化を図ること。

(8)原子力発電所等に係る固定資産税の見直し
原子力発電所等に係る固定資産税について、40年超運転等の実態を踏まえ税制上の耐用年数を延長するとともに、施設の解体撤去完了まで課税期間を延長すること。

今回の要請を受け、国からは、立地地域のエネルギー安定供給への貢献に対し感謝を述べられた上で「要請の趣旨を踏まえ、一つ一つ誠実に対応していきたい」と前向きで力強い回答をいただきました。
町では、今後も当協議会等と連携しながら、原子力発電を取り巻く課題や問題の解決に向けて取り組んでいきます。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU