■国吉城歴史資料館開館15年の歩み~冬季トピックス展に寄せて~
若狭国吉城歴史資料館では、4月14日まで冬季トピックス展「美浜町制70周年記念国吉城址と美浜町の歩み」を開催しています。
昭和29年2月11日、福井県三方郡南西郷村・北西郷村・耳村・山東村の4村が合併して美浜町が誕生しました。本町では、これまで国史跡の興道寺廃寺跡や続日本100名城の国吉城址をはじめとする文化財の保存・活用に取り組んできました。国吉城址の保存・活用事業の拠点として、若狭国吉城歴史資料館が平成21年に開館し、昨年累計入館者が10万人を突破しました。
今年、美浜町は町制70周年、当館は開館15周年を迎えます。本号では、当館の開館15年の歩みを振り返ります。
当館は、町史跡である国吉城址と佐柿の歴史的な町並みを紹介するガイダンス施設として開館し、主に次の事業に取り組んできました。
・年間4回の企画展示
・年間6回の国吉城歴史講座
・調査報告書やブックレット、パンフレット等の刊行
・学校等団体向けの史跡・展示解説
・マスコミやホームページ、SNS等を通じた見どころ紹介
・御城印(国吉城は御城朱印)や御城印帳等グッズの開発・販売・イベントやキャンペーンへの参加・協力
特に、国吉城歴史講座は歴史にふれる機会として、毎年多くの方々が受講しています。本講座は、国吉城の歴史ガイド養成を目的として、開館以前の平成18年に開講しました。国吉城址の見学や座学だけではなく、発掘調査現場の説明会や親子を対象とした発掘体験・ワークショップ等、さまざまなプログラムを実施してきました。
そして、平成19年から開始された県内の山城をのろしでリレーする「古里をのろしでつなごう」に毎年参加し、さらに令和3年に始動した「ふくい城巡りプロジェクト」にも加盟し、県内の城郭関連団体と連携した活動を展開しています。近年は地元の方々の協力を得て、国吉城址の見どころの1つであるシャガやハンゲショウの手入れ、また、国吉城址・当館のライトアップやナイトミュージアム等、新たな魅力の創出にも取り組んでいます。
本展では、本町における国吉城址の保存整備・活用の取り組みについて紹介しています。また、毎年5月に佐柿区が主催するイベント「国吉城まつり」が昨年で開催から20年を迎えました。このイベントの歴史も取り上げています。皆さんのご来館をお待ちしています。
(若狭国吉城歴史資料館)
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