〔健康コラム〕「認知症に備える」
認知症は、誰にでも起こりうる脳の病気です。日本では高齢化に伴い認知症の人も増加しており、多くの人にとって身近なものとなっています。まずは認知症を知り、自分らしく生きるためのヒント探しをはじめませんか。
◆「もの忘れ」と「認知症」はどう見分ける?
もの忘れと認知症を見分けるポイントは、体験したこと自体を覚えているかです。記憶には「覚える」→「保持する」→「思い出す」の3段階があります。もの忘れは思い出す力の衰えによって起こるため、食事をした記憶はあるが献立は忘れている状況が起きます。また、もの忘れはヒントがあれば思い出すことができます。一方、認知症では覚える段階で出来事そのものが抜け落ちてしまうため、食事をしたことなど体験したこと自体を忘れてしまいます。
◆軽度認知障害に気づくことが大切です
認知症になる手前の段階を「軽度認知障害(以下、MCI)」と呼びます。MCIでは記憶力など軽い認知機能の低下がみられ、放置すると5年後には約4割の人が認知症になる可能性があるといわれています。MCIの段階で適切な予防を行うと認知機能の維持や回復に繋がることがあるため、早めに対応することが大切です。
◆「もの忘れ予防検診」で認知症を早期発見
概ね65歳以上のもの忘れが気になる人で、認知症専門医療機関を受診していない人を対象に、簡単な認知機能検査や認知症専門医による検診を行っています。結果に応じて相談対応や専門医療機関の紹介を行います。検診受診には電話での事前申し込みが必要です。
日時:11月11日(月)14時~16時(1人1時間程度)
会場:星野総合保健福祉センター そよかぜ
参加費:無料
定員:10人
※先着順。定員になり次第締め切ります。
申込:介護長寿課地域包括ケア推進係
【電話】24・9466
◆「FM八女オレンジ講座」を聞いて認知症を学ぶ
認知症を正しく理解するための講座を発信している番組です。「認知症はどんな病気?」「認知症の人とどう接したらいい?」そんな疑問をもっている人はお聞きください。
放送時間:毎週月・金曜日11時10分、17時10分
◆「成年後見制度」を利用して安心したくらしを送る
成年後見制度は、認知症などにより1人で決めることに不安や心配のある人が契約や手続きをする際に支える制度です。市では、制度やくらしに役立つ情報を伝える出前講座を行っています。詳細はお問い合わせください。
◆「認知症サポーター養成講座」を受けて地域を支える
認知症サポーターは、何か特別なことをする人ではありません。認知症を正しく理解し、認知症の人やその家族を見守る応援者です。
養成講座は、市内の会場で5人程度から開催します。受講者には、テキストと認知症サポーターの証のオレンジリングを配布します。地域の集まりや学校行事などで認知症について学びませんか。詳細はお問い合わせください。
問い合わせ:介護長寿課地域包括ケア推進係
【電話】24・9466
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