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【巻頭】医師・中村哲さんの「生き方」(2)

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福岡県古賀市

▽「水」と一緒にもたらしたもの
哲さんの活動は、人々の飢えと渇きを癒しただけではない。
アフガニスタンでは外国からの攻撃や内戦などで長く戦乱が続いており、そこには、ただ貧しく、家族を養うための賃金を求め兵士となった住民も多く参加していた。
「人は食べ物があれば戦争などしない」。哲さんの言葉どおり、用水路の完成により農業で食料を得ることができるようになった地域では、多くの人が兵士をやめ戻ってきた。「戦争に行かなくて済むようになったよ。」人々の喜びは大きかった。
哲さん逝去後もPMS(平和医療団・日本)職員によって活動は継続され、2023年現在、約2万3800ヘクタールの農地が回復し、70万人以上の生活を支えている。

▽2/10 「中村哲さんの顕彰シンポジウム」開催
ペシャワール会から話題提供をいただきながら、哲さんの功績やその志、それを未来に引き継いでいく方法などについて、参加者が自由に語り合いました。
*ファシリテーター:山口覚(さとる)さん(津屋崎ブランチLLP代表)

〈参加者アンケートから〉
自分自身がもっと哲さんを知り、人に伝えていきたい/先生のように大きなことはできませんが、困っている人を助けるなど実践したいと思う。/地元の偉人を身近に感じることができた。/若い世代に伝えていくことが大切

私は、中村哲さんの「与えられた環境に適応しながら、その中で自分が良いと思ったこと、しなければならないと思ったことに挑戦する」という生き様から、周りに左右されず、未知のことにも挑戦することができるようになりました。中村哲さんの偉大な功績は、目の前の1つ1つの状況に丁寧に向かい合い、できることを模索した結果だと思います。私も、自分の身近な状況を大切にし、考えたことを実践に移していけたらと思っています。
ペシャワール会スタッフ/ペシャライト代表 邊見 紗来(へんみ さらさん)

▽中村先生の事業は全て継続し、中村先生の希望は全て引き継ぐ
・ペシャワール会
1983年、中村哲さんの医療活動を支援する目的で結成されたペシャワール会は、現在も、中村哲さんが設立したPMS(平和医療団・日本)が行う医療活動や灌漑(かんがい)水利事業などの支援を続けています。
今年3月には中村哲さんのアイデアを生かした新方式の取水堰が完成。干ばつに悩むアフガニスタンの地に、水を確保できるエリアが広がることが期待されます。

・ペシャワール会HP
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問合せ:経営戦略課
【電話】942-1346

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