■医療費の現状は…?
町が運営する健康保険は国民健康保険、後期高齢者医療保険、介護保険があります。現在、これらの医療財政は大変厳しい状況で、保険の運営を維持するためには、今後、国保税と各保険料を大幅に増額することも検討しなければなりません。そうならないために今一度、健康についてしっかりと考えるべきときがきています。
■年々増加する医療費
医療費が年々増加し、吉富町では一人当たりの医療費が県内でも特に高く、国民健康保険については、昨年度県内ワースト1位で、昭和、平成、令和とずっと、町の傾向として厳しい医療費財政状況が続いています。高齢化が進みその他の保険も病院の受診率が高くなってきているため、今後も医療費がさらに高騰していく見込みとなっています。
もう全ての町民が他人事ではありません。厳しい医療財政状況が続くと町の一般会計から健康保険に補てんしなければなりません。また、保険の運営を維持するため、国保税や他の保険料も増額する必要があります。
医療費は、今後も更なる赤字財政が予想され、このままでは、ほかの行政サービスに支障をきたす恐れがあります。医療費を抑制することは喫緊の問題となっています。
■健康寿命を延ばす
健康上の問題がなく、日常生活を普通に送ることができる状態のことを「健康寿命」といいます。吉富町の平均寿命は男性が80.5歳、女性が87.0歳となっています。国の統計における健康寿命との差は、男性が約9年、女性が約12年という調査結果が出ており、男女平均では10年以上もの間、病と闘いながら生活をしなければならないことになります。また、吉富町は、生活習慣病の要因となるメタボリックシンドロームに該当する方の割合が24.1%と、国や福岡県と比較して高い結果が出ています。
病気の早期発見や適度な運動、バランスの良い食事など、日頃の生活の意識を少し変えるだけで健康寿命は伸ばせます。すべてを頑張る必要はありません。ダイエットと同じで、最初に無茶をすると、後が苦しくなります。「今日はちょっと運動してみよう、ちょっとだけお酒を減らしてみよう」と、できることを少しずつ積み重ねることが大切です。町民の皆様に、明るく元気に人生を過ごしてもらいたい。その願いの実現に向けて、今後も、福祉事業に力を入れていきます。今月号では健康寿命を延ばすためのポイントや町が取り組んでいるイベントなどをご紹介します。
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