■フレイルとは
フレイルとは、健康を保つための配慮が今まで以上に必要な状態のことで、もともとは「か弱さ」や「こわれやすさ」を意味する言葉です。こわれやすいものは通常の対応とは区別をして、大切に扱う必要があります。そんなフレイルですが、適切な評価や手入れをすることで改善ができます。今まで通りいきいきと元気に過ごすためには、早めの手立てが大切です。
■フレイルを防ぐ3つの要素
運動・栄養・社会参加の3つの要素のいずれかが不足すると、フレイルになると言われています。年齢を重ねると次のような症状が起こり、フレイルになりやすくなります。
・体の痛みや不調により運動がしにくくなる
・食欲がなく食べる量が減る
・退職や免許返納などによって生活範囲が狭まる
3つの要素は互いに関連しあっています。
・運動量が減ることで食欲が減る
・体の痛みや不調により社会参加が減る
・ひとりでするために運動が続かない
など、1つの要素だけではなく、いくつもの要素が不足することで、フレイルは進行していきます。
■自分でできるフレイルチェックリスト
以下のチェックに1項目でも心当たりがあれば、フレイルかもしれません。予防のポイントを参考に、生活を少し変えてみましょう。
どう生活を変えればいいか分からないという人、心配事がある人は健康福祉課にご相談ください。保健師や看護師、管理栄養士などの専門職員が一緒に、皆さんに合った方法を考えます。
▽運動
・握力がなくなって、ペットボトルが開けづらい
・歩くのが遅くなり、横断歩道を渡り切れない
・「軽い運動・体操」や「定期的な運動・スポーツ」を週に1回もしていない
▽栄養
・硬い、むせるといった理由で食べにくい食材があり、食べなくなった
・食べきれないため、ご飯だけ、おかずだけ、食べるときがある
▽社会参加
・人と会うのがおっくうで、外出が減った
・用事がないので、家から出るのは1週間に1回未満だ
▽運動 栄養 社会参加
・理由もなく疲れた感じがする
・半年で2kg以上体重が減った
■「フレイル」予防のポイントは3つ
3つの要素が不足するとフレイルになりやすくなります。逆に、3つの要素を充実させれば、よりいきいきと元気に生活ができます。
▽運動
年齢を重ねると、筋力やバランス力が衰え、転倒しやすくなります。骨密度も減少傾向にあり骨折しやすくなります。
筋肉、特に足腰の筋肉を鍛えることは、転倒や骨折を予防することにつながります。
今の生活に10分の運動を追加し、リスクを減らしましょう。
例:
・ちょっと遠くに車を停めて歩く
・なるべく階段を利用する
・テレビを見ながらストレッチをする
▽栄養
かむ力が低下すると食べるものがかみやすい食材に偏り、必要な栄養素が不足しがちです。
筋肉は使わないと衰えます。かみ応えのある食材を食べて、栄養を取るだけではなく、口周りの筋肉を鍛えましょう。
また、虫歯や歯周病で歯が無いなどのかみにくい状態は、筋肉が衰えやすいので、1年に1回は歯科医院を受診しましょう。
例:
・野菜や肉は繊維を断ち切るように調理するなど、かみやすい工夫をする
・間食として牛乳や乳製品を食べる
・歯磨き前後に口をしっかり閉じて力強くぶくぶくうがいをする
▽社会参加
家にいる時間が長くなると、運動量や食欲が減少したり、生活リズムが崩れたり、免疫力の低下やゆううつな気分につながることもあります。積極的に外出することは、心の健康を保つことにつながります。家庭や地域で、やりがいを感じるような役割を持ち、心身に良い影響を与えましょう。
サークルなど何人かで集まるような趣味の活動は、人とのつながりが増えるため特に効果的です。
例:
・1日1回は外出する
・散歩や旅行など外出するような趣味をもつ
・友人と会ってお喋りする
■フレイル予防へ、町の取り組み
「健康のために何かしたいけど、何をしていいかわからない…」という人には、町の事業もあります。どんな教室が良いか知りたいときは、健康福祉課までお気軽にご相談ください。
教室のお申し込み・問い合わせは大木町健康福祉センター 健康棟(【電話】080-8553-9466)まで
▽〔運動・社会参加〕足腰シッカリ教室
足が弱ったから強くしたい!膝痛腰痛をよくしたい!という思いで参加されている人が多いので、その目的達成のため、効果的な運動をみんなで楽しく実施しています。
▽〔運動・社会参加〕大喜楽(おきらく)サロン
午前中に体操や脳トレなどを体験し、午後から食事をして、プール・温泉を利用できます。
(午前中の運動のみでも利用可)
▽〔運動・栄養・社会参加〕おおき健康大学
月に1回の教室で普段の食生活を振り返り、調理のポイントや献立のヒントを学んでいます。
年に2回(例年7月と3月)の口腔講話and相談も「とてもためになる」と好評です。
問合せ:健康福祉課
【電話】0944-32-1280
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