◆フレイル予防、始めてみませんか
暖かくなってきて、体を動かすのに最適な季節になってきました。せっかくなので、「フレイル予防」の視点を持って取り組んでみませんか。
人は加齢とともに心身の活力が低下しますが、要介護状態になる一歩手前を「フレイル(虚弱)」といいます。フレイルには「身体的」「精神的」「社会的」の3つの側面が影響し合っています。それぞれの側面で適切に取り組むことで、フレイル予防、または、進行を遅らせることができます。
※サルコペニア:加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、全身の「筋力低下が起こること」を指します。
フレイル予防といわれると、運動や外出することを思い浮かべがちですが、今回はオーラルフレイルについて伝えます。これは、口に関連するささいな衰えを放置することや、適切に対応せずにいることによって、口の機能が低下し、食べる機能の障がい、さらには心身の機能低下までつながる負のサイクルが生じることを表したものです。
口の中も筋肉でできています。鍛えることで口腔機能が向上することもあります。今回はその一つ、パタカラ体操を紹介します。
パタカラ体操は一日の中で、できる時で構いません。例えば、毎日朝食前にするなど、時間を決めて取り組むのも良いかもしれません。より詳しい予防方法を知りたい人は、下表の「高齢者のためのすこやか相談」で歯科衛生士が相談に対応します。
自宅での予防だけでは十分ではない場合があります。取り組んでいても改善が見られない場合や、お口のことで気になることがある場合は歯科へ相談しましょう。
高齢者支援課 保健師
▽口腔機能をチェックしてみましょう
次の項目に該当しているかチェックしてみましょう。
・半年前と比べて、固いものが食べにくくなった。
・お茶や汁物でむせることがある。
・乾物や漬物くらいの固さの食べ物をかむことができない。
・口の渇きが気になる。
1つでも該当する場合、オーラルフレイルの状態になっている可能性があります。
▽パタカラ体操
(1)「パ」…唇をはじくように
(2)「タ」…舌先を上の前歯の裏につけるように
(3)「カ」…舌の奥を上顎の奥につけるように
(4)「ラ」…舌をまるめるように
各発音8回を2セット行う。
(出典:日本歯科医師会)
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