志免の子どもたちの感性を育む
おはなし会「ねっこぼっこ」
おはなし会「ねっこぼっこ」代表 吉谷千枝子さん
町民図書館の読み聞かせボランティアとして活動している「ねっこぼっこ」。子どもの頃、読み聞かせをしてもらったことのある方も多いのではないでしょうか。それもそのはず今年で結成41年。長年変わらず志免町の子どもたちの笑顔のために活動されている、ねっこぼっこ代表の吉谷千枝子さんにお話しを伺いました。
25年間、保育士として働いていたという吉谷さん。退職後、ふらっと立ち寄った図書館でねっこぼっこが読み聞かせをしている場に居合わせたといいます。「そのメンバーの中に近所の人がいて、誘われたことがきっかけです。子どもたちが身を乗り出して聞いている姿を見て、やる気が湧いて。それ以降、22年間活動しています」。活動を始めて読むだけでなく、季節や年齢に応じて絵本を読むことの大切さを知り、学びを重ねたそう。「0歳は手遊びやわらべ歌遊び、親子遊び。小学生は教科書とつながりのある良書を読んだり、興味をかきたてる本を選んでいます」。中学校へは依頼を受け、朝読書の時間に絵本を読みに行くように。「中学生も、『今日はねっこぼっこの日やけん』と待ってくれているんですよ。子どもたちの遅刻も少なくなったそうで、絵本にはすごい力があるんだと思います。精神的に不安定になる年頃ですから、絵本を読んでもらってほっとするんじゃないですか。絵本は、読んでもらう本。絵を見ながら物語を聞くことで安心感につながるのかもしれませんね」。読み聞かせで育ったかつての子どもたちからも町のあちこちで声をかけられるといいます。
「コロナ禍の時は、黙食をしていた小学生のために学校の放送を使って給食時間に耳だけで楽しめる昼読書をしていたのですが、今は対面の読み聞かせを再開しています。ねっこぼっこは、子どもたちと本や図書館をつなげる役割。小学校の図書委員をしている孫から『本を借りに来る子が多くなったよ』と聞くと、やはりうれしいですね。みんなに伝わらなくても、誰かの心に残っていたらそれでいい。これからも時代にあったやり方を考えながら、活動を継続していきたいです」と笑顔でお話ししてくださいました。これからも志免町の子どもたちに豊かな時間を贈ってくれるねっこぼっこの活動が楽しみです
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