■3月は自殺予防月間 こころの健康を考える
春は、進学や就職、退職など生活環境が大きく変わる季節です。国は、自殺者が増加する傾向がある3月を「自殺予防月間」として定めています。
1.国や町の現状
自殺を「社会の問題」とし、国を挙げて積極的な総合的自殺対策を推進した結果、年間自殺者数は3万人台から2万人台に減少するなど、一定の効果が現れました。
しかし、近年の新型コロナウイルス感染症の拡大などの社会変化により、孤立や雇用問題に伴う自殺者が増加。町の自殺者数は近年減少傾向にありましたが、20~40歳までの自殺者数は減少しておらず、全国平均を上回っています。
2.こころの健康を確認する
自殺は他人事ではなく、様々な不安や悩みが複雑に絡み合って、誰にでも起こりうるものです。普段の生活の中で、不眠や食欲不振、気分の落ち込みなど「いつもと違うな」と感じたら、それはこころの不調のサインかもしれません。
3.不調のサインに気付いたら
(1)まずは「緊張」をほぐす
深呼吸や腹式呼吸でリラックス。呼吸を整えて体の緊張をほぐしましょう。現代ではデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることも多く、筋肉の緊張を緩めるストレッチも効果的です。また、「楽しむ」気持ちで手軽にできる好きな運動をすれば、緊張した体をほぐすことができます。
(2)次に「睡眠」でリフレッシュ
快適な睡眠時間は、個人によって差がありますが、質の高い睡眠は日中に眠気を感じず、目覚めも爽快なものです。15分程度の昼寝も気軽にできるリフレッシュ方法です。
(3)そして「会話」でこころを整える
気心が知れた家族や友人との会話は、不安やイライラを整理し、こころを整える効果があります。また、会話が楽しくなって笑顔になれば、自律神経のバランスを整え、免疫力向上にも寄与する効果があります。
4.悩まずに相談する
何もやる気が起きない、眠れない、涙が出る、動悸がするなどの症状が続く場合は、専門の窓口に相談してください。
(1)医療機関に相談
こころや体に変調がある場合、もしかすると何らかの病気に起因していることがあります。精神科・心療内科やそれ以外の診療科などの医療機関の受診を検討し、専門家に相談しましょう。
(2)医療機関以外に相談
つらい時や悩み事が大きくなった場合、友人や家族に相談するだけでは解決しないこともあります。町ホームページに、こころの健康状態がチェックできる「こころの体温計」を紹介しています。チェック後に、相談先の紹介もしています。
5.悩んでいる人に気付いたら
大切な人がつらそうなら、「どうしたの?」と声をかけて、話を「傾聴」してください。
「傾聴」とは相手の言いたいことをありのまま受け入れることです。頷いたり、相槌を入れたりするだけでも大丈夫です。一通り話を聞いたら、ねぎらいの言葉をかけましょう。必要なら専門の相談機関を案内してみてください。
6.こころの健康のために
まずは、自分のこころの健康状態を確認し、周囲の大切な人にも目を向け、自分や大切な人の命を守りましょう。
毎年3月には、図書館でこころの健康に関する特別展示を行っています。自分や大切な人のためにできることを考えてみてください。
■こころの不調を感じたらチェックしてください
▽こころの体温計
パソコンや携帯電話で、あなたや家族・大切な人のストレスや落ち込み度を確認できます。「いつも違うな」と感じたら、こころの体温を測りましょう。
▽福岡県内の相談窓口
ふくおか自殺予防ホットラインや、こころの悩み・こころの健康相談の電話相談など、自殺予防に関する窓口の一覧が掲載されています。
問い合わせ:いきいきほーる健康課
【電話】202局3212番
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