本市が目指す共生社会の実現。
その担い手を育てるため共生社会の先進国であるドイツに中学生12人を派遣しました。
生徒たちの学びと成長の軌跡を写真とともに紹介します。
■未来の社会を変えていくために
本市は、東京2020パラリンピック競技大会の事前キャンプの誘致を機に、国籍の違いや障がいの有無、LGBTQなどさまざまな人が、互いに人権を尊重し、多様性を認め合いながら、自分らしく生きることができる社会の実現を目指しています。市政の要である「田川市第6次総合計画」では、重点プロジェクトのひとつとして「共生社会の実現」を掲げ、パラスポーツの振興や心のバリアフリーの浸透など、さまざまな施策に力を入れています。
共生社会の実現を目指すということは「未来の社会を変えていく」ということ。そのためには、今を支える大人たちが責任をもって取り組むとともに、未来を担う子どもたちへ、社会の変革を後押しし、引き継いでいく役割を託さなければなりません。
■12人の中学生をドイツへ
「田川市中学生海外派遣事業」は、国際感覚や多様性に対する感覚を身につけた共生社会実現の担い手を育成することを目的とした新事業です。さまざまなものを感じて吸収することができる中学2年生という時期に、世界的な共生社会の先進地「ドイツ」で学んでもらうため、市内在住の中学2年生を対象に希望者を募集。厳正な選考で選ばれた12人がドイツに赴きました。
■社会や人の温かさに学ぶ
派遣期間は11月3日~13日で、生徒たちは約9日間にわたりドイツに滞在。主にコトブス市、エスリンゲン市を巡って市長を表敬訪問したほか、施設見学や学校訪問、障がい者アスリートとの交流、パラスポーツの体験など多彩なプログラムを通して歴史や文化、共生社会の在り方を学びました。特に、パラスポーツの体験から人間の可能性や努力と鍛錬の重要性を感じたこと、施設だけではなく街中の細部から人々の行動までバリアフリーが浸透しており、共生社会の先進性を体感したことに、深く感銘を受けていました。
また、ホームステイも生活や食文化、コミュニケーションなどを学ぶ重要なプログラム。ホストファミリーと対面した生徒たちは始めこそ緊張していましたが、事前研修で学んだドイツ語や、中学生ならではの勢いと独自のジェスチャーなどを駆使して積極的に交流。一緒に食事をしたりゲームや観光を楽しんだりしながら、笑顔の絶えない4日間を過ごしました。本当の家族のように接してくれるホストファミリーの温かさに感動し、最終日のお別れパーティーでは、互いに涙を浮かべながら再会を約束しました。
■事前研修
ドイツや共生社会に関する基礎情報、歴史・地理・社会・ドイツ語などを事前に学習。また、異文化理解やコミュニケーションの実践としてドイツのスポーツ指導者と一緒にパラスポーツ(ボッチャ・卓球バレー)を体験しました。
■ホストファミリー
11の家族がホストファミリーとして協力。どの家族も温かくきめ細やかにサポートしてくれて、生徒たちにとって忘れがたい経験となりました。帰国後もSNSで連絡を取り合うなど、交流が続いています。
※(公財)日本スポーツ協会日本スポーツ少年団主催の「日独スポーツ少年団指導者交流」の一環で本市に来訪。
福岡県では田川市スポーツ協会が受け入れており、同協会の協力により中学生との交流を実施したもの。
※写真は本紙またはPDF版をご覧下さい。
問合せ:経営企画課企画政策係
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