■やさしい日本語で会話しよう
日本には、さまざまな国から来た人たちが暮らしています。その人たちとコミュニケーションをとる方法として注目されているのが「やさしい日本語」です。やさしい日本語とは、日本語に不慣れな外国人にも通じるよう、難しい言葉や表現を簡単にした日本語のことです。現在、日本で暮らす外国人は約322万人いて、この30年の間に3倍になりました。国際化が加速する今、皆が安心して暮らせる地域社会を実現するために、私たちにできることを言葉から考え、身に付けることが大切です。
やさしい日本語は1995年の阪神淡路大震災をきっかけに考案されました。この震災では、犠牲になった外国人の割合が、日本人の2倍以上だったため、その反省から外国人に素早く的確に情報を伝えるための言語として開発されました。
やさしい日本語のルールは、「はっきり最後まで短く言う」のハサミの法則をはじめ、(1)擬音語や擬態語、二重否定の表現は避ける、(2)文末表現は統一する、(3)外来語に気を付ける、(4)ローマ字は使わない、(5)漢字にルビを振る、(6)絵や写真、図表を使うなどがあります。
日本で暮らす外国人は、やさしい日本語を含めて日本語を話せる人が、英語を話せる人よりも多いと言われています。しかし、日本語には文字だけでも4種類あり、漢字の読みも複雑で、敬語も発達しているため、表現が多様で、外国人には難解な言語といわれています。
やさしい日本語は、外国人以外にも知的能力や聴覚などに障がいのある人や、言葉の力が衰えた高齢者、未熟なこどもに有効です。相手の日本語の習熟度や状況、様子などを確認しながら、話の意図が正しく伝わるよう工夫し、ジェスチャーやうなずきなど非言語コミュニケーションも取り入れながら、やさしい日本語で会話しましょう。
芦屋町人権・同和教育研究協議会
問合せ:社会教育係
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