◆学校給食の現状
お昼を知らせるチャイムが鳴ると、子どもたちの表情が自然とほころびます。待ちに待った給食の時間です。「いただきます!」のあいさつの後、子どもたちの微笑ましい会話が聞こえてきます。コロナ禍では黙食が求められていましたが、今ではまた以前のような、給食時の楽しい会話が戻ってきました。
学校給食は、単なるお昼ご飯という意味合いだけではなく、子どもたちの「心」と「身体」を支えるため「学校給食法」に基づき、教育活動の一環として実施されています。この法律を基に、市防災食育センター(以下「センター」)では、毎日約6千食の給食を調理しています。献立作成にあたっては、栄養価の基準を満たすことはもちろんですが、使用する食品についても偏りがないように考えられています。また、地元産食材の活用や食物アレルギーへの対応等もきめ細やかに行っています。
さて、みなさんは「リクエスト給食」というものをご存知でしょうか。毎年、小学校6年生と中学校3年生を対象にアンケートを実施しています。定番のカレーのほか、キムチご飯、鶏肉のから揚げ等、思わず「おかわり!」と手を挙げたくなる献立が採用されます。食を通じて子どもたちが笑顔になれるよう、センターではこうした取り組みも実施しています。
◆給食費無償化の実施
日々ニュースで伝えられている「物価高騰」は、我々の生活だけでなく、市の学校給食にも大きな影響を与えています。
学校給食に必要な経費としては、食材費、水道光熱費、施設整備費、修繕費、人件費がありますが、学校給食法において、食材費は保護者が負担することとされています。毎月徴収している給食費は、1食あたり小学校237円、中学校283円ですが、令和5年5月現在、物価高騰により実際の食材費は小学校275円、中学校325円と、1食あたり小学校では38円、中学校では42円上昇しており、行橋市ではこの上昇分を市の税金で賄うことにより、保護者の方々の負担を軽減しています。さらに、令和5年9月から令和6年3月までの7か月間、学校給食費を全額免除することにより、子育て世帯の教育費負担を軽減する取り組みを実施しています。
今後も、子どもたちの学びと心と身体の成長のため、安心でおいしい給食の提供に全力で取り組んでまいります。
※センターでは、事前予約制で大人の方も給食を試食することができます。人数等、一定の条件がありますので、ホームページをご確認ください。
保護者負担の増加を抑えるため、R5年8月までは給食費(小:237円 中:283円)はそのまま据え置いてきました。
◆Teacher’s Voice
市内小学校教諭 古賀裕子さん
給食は、メニューが豊富にあり、普段苦手で食べない物と向き合うことができます。自分で食べる量を決めて、少しでも苦手な物を食べようとすることで、子どもたちに食べ物への感謝の気持ちを感じてほしいです。また、もっと地域の特産物が給食で提供されれば、食を通じて郷土愛を育むことができると思います。
◆Children’s Voice
市内小学校6年 吉田くるみさん
コロナの影響で黙食での給食だったのが、最近はお話ししながら食べられるようになり、給食の時間がさらに楽しく感じます。クラスで完食を目標にしているので、みんなで声を掛け合って食べることで、私自身も今まで苦手だと思っていた食べ物が食べられるようになりました。リクエスト給食が毎月あれば、とてもうれしいです。
問合せ:防災食育センター
【電話】28-8558
【ID】0025406
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