毎年、暑さが増していく夏。昨年猛暑日(35℃越え)を観測した都市も多く、記録的な暑さはおさまりません。酷暑への警告・対策が日々取り上げられる中、それでも減らない「熱中症」。その死者数は毎年、全国で1,000人近くにのぼります(下表)。熱中症患者のおよそ半数は高齢者です。自分だけでなく、家族や身近な人の身を守るため、熱中症への正しい知識と対策を身につけましょう。
◇全国熱中症の死者数
令和元年 1,224人
令和2年 1,528人
令和3年 755人
令和4年 1,477人
環境省熱中症予防情報サイトより
◆熱中症事前の予防
熱中症は体内に熱がこもることで、脱水、意識障害、循環不全となり臓器の機能不全などを引き起こします。そうなる前に、事前予防が必要です。
・喉の渇きを感じる前にこまめに水分補給
・暑さに体を慣らすため、軽い運動を行う
・エアコンを適切に利用
・食事と睡眠をしっかりとる
◆声かけ1つで守れる命
熱中症にかかる人の多くは、屋内にいる高齢者です。高齢者は、暑さを感じにくい上に発汗と血液循環が低下し、暑さに対する耐性が低下しています。小さいこども・体調不良・肥満・運動不足の方も熱中症になりやすいです。家族や周囲の方への定期的な声掛け、お互いに気を配ることが重要です。
◇熱中症になったら!?
[軽]めまい・立ちくらみ・筋肉痛・汗が止まらない等
→水分・塩分をとり、涼しい場所に移動する。
[中]頭痛・吐き気・倦怠感等
→水分・塩分をとり、涼しい場所に移動。衣服を緩め、体を冷やす。
場合により医療機関を受診
[重]けいれん・高体温・直進歩行ができない・意識がない等
→ただちに救急車を呼ぶ。
◆ご存じですか?熱中症警戒アラート
熱中症を引き起こす暑さは、湿度、地面・建物からの輻射熱など周辺の環境とも深く関係しており、同じ気温でも、湿度が高い方が熱中症にかかりやすくなります。そこで、気温だけでなく湿度や輻射熱を取り入れた指標、「暑さ指数」を用いて、熱中症への注意喚起を行うのが「熱中症警戒アラート」(下表暑さ指数33以上)です。
◆もう一段上!!熱中症特別警戒アラート
熱中症による健康被害や死亡事故が増加していることが問題視され、対策の重要さが認識されていました。気象予測技術の進展と従来の警報システムの限界を受け、2024年4月より、「熱中症特別警戒アラート」(下表暑さ指数35以上)が導入されました。
◇決まった時間に予報を確認する習慣を身につけましょう
・熱中症予防情報サイト
情報をタイムリーに入手し、万全の準備を整えておきましょう。
お問合せ:行橋市消防本部
【電話】25-5054
【ID】0029661
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