〔テーマ〕ストレートネック(スマホ首)の予防・解消
飯塚市立病院 リハビリテーション室
作業療法士 三橋(みはし) 悠郁(はるか)
「ストレートネック(スマホ首)」という言葉を耳にしたことはありませんか。
この状態を放っておくと肩こり、首こり、頭痛、眼精疲労、めまい、不眠などさまざまな身体の不調を引き起こす可能性があるといわれています。
ストレートネックは近年急激に増えており、その原因の1つが「スマホ首」とも言われるように、スマートフォン(以下、スマホ)の普及にあると考えられています。というのも、スマホの操作姿勢がストレートネックを引き起こす要因となっているのです。正常な背骨は横から見るとS字のような形をしていて、頸椎は前弯しています。この前弯がなくなり頸椎が真っすぐになった状態をストレートネックといいます。
人の頭の重さは、成人の場合体重の1/10といわれており頸椎が正常な状態である場合、首にかかる負荷は4~6kg程度とされています。ところが、首を前に傾ける角度が大きくなるにつれて首にかかる負荷は増していきます。例えば、首を30度傾けた場合に首にかかる負荷は約18kgにまでなります。このような状態が続くことで首の筋肉が緊張し、硬くなった筋肉によって頸椎が引っ張られ、徐々にストレートネックとなっていき前述したようなさまざまな身体の不調を引き起こします。
そこで、ストレートネックを予防・解消するために普段から気を付けて欲しいことがあります。1つ目は、スマホ操作時に正しい姿勢を保つことです。スマホの位置が下すぎると首を倒すことになり負担がかかるため、なるべく頭を真っすぐに起こしたままでスマホを目の高さに合わせるように意識しましょう。2つ目は、ストレッチです。首回りの筋肉が硬くならないよう普段から首や肩周りのストレッチや体操を行い、筋肉の柔軟性を保ちましょう。3つ目は、スマホを同じ姿勢で長時間使用しないことです。
今やスマホは現代人にとって欠かすことのできないアイテムとなっています。日頃から正しい姿勢やストレッチを意識して「スマホ首」のリスクを減らしましょう。
※飯塚市立病院よりお願い
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