大玉村地域おこし協力隊の小川・遠藤による村民の方々との連続トークセッション
■大玉村が映し出す姿
担当:小川晴喜
◆第4回
毛利良之さん(yy vineyard)
『大玉村のテロワールを』
1.二拠点生活とワイン作り
奥さんの故郷である大玉村に家を建てたのは2012年のこと。毛利さんにとって故郷と言える場所がなかったため、福島にいる親戚の存在は大きく、震災によって被害を被ってしまった福島への思いが強くなったのがきっかけになったそうです。横浜との二拠点生活をしながら、自然豊かな大玉村で農作物を作る楽しさに触れ、もともと好きであったワインを2016年から大玉村で作り始めました。
2.OOtama blue誕生と苦悩
ワインが初めてできたのは2022年。高村光太郎の『智恵子抄』に出てくる有名なフレーズの青い空からブランド名を『OOtama blue』と名付けたそうです。しかし、自然相手には思い通りにいかないことが多く、昨年はハクビシンに実を食べられ、今年は高温障害、病虫害により実が委縮してしまったそうです。だからこそ、ワインができた時の喜びは大きく、やりがいを感じていると話しています。
3.これからのOOtama blue
現在、約700本のブドウの木を育て、年間1000本のワインボトルを生産することを目標に励まれています。ワインは100%ブドウの果汁からできており、OOtama blueは大玉村の土地の味(テロワール)ともいえます。OOtama blueが大玉村の特産品となり、大玉村の魅力をさらに幅広く伝えていきたい。そして、村民の方にも大玉村にはOOtama blueがあるよと言ってもらえるようになりたいと話しています。
○対談を終えて
毛利さんはよく大玉村が全国的に認知され、大玉村に住んでいることを誇りに思える人が多くなれるようにしたいと話されています。これまでNPOの活動で多くの地域と交流をし、「地域おこし」に関わっている大先輩である毛利さんの言葉には重みがあり、私は常に勉強させられてばっかりです。OOtama blueは桜が咲く頃に出来上がります。ぜひみなさんも生まれ育った大玉村のテロワールを感じてみてください。
■新人地域おこし協力隊、村の先輩に聞いてみた!
担当:遠藤愛佳
◆第4回
五十嵐真由子さん
今井綾子さん(nakahome[ナカホーム])
『こども達の「居場所」を作るために活動する2人に話を聞きました。』
1.nakahome(ナカホーム)とは
『居場所づくり』のためのnakahome。「こういう場所があるといいよね」という地域やこどもを大切に想う2人の温かさから始まった月曜日の駄菓子屋さんです。村内で徐々に輪を広げ、こども達の大切な居場所の1つになっています。
玉井大山も、大人もこどもも、様々な括り付けにも関係なく『みんなのおうち』としてオープンな場所でありたいという想いが込められています。
2.地域での存在意義
月曜日を選んだ理由に、「こども達の休み明けの憂鬱さをnaka-homeの存在によって楽しみに変えたい」という想いがあります。駄菓子屋さんに行って友達と話せるという放課後の楽しみがあれば、放課後の集合場所があれば、学校へ行く心持ちも変わりますよね。そういう気持ちを汲んでくれる場でもあるのです。
フリースペースとしての活用法を模索しているまちなかふれあいかよい路(NPO法人大地)にとっても、かつての玉井2区の賑わいを知る地域住民にとっても、nakahomeのある月曜日は活気が戻る嬉しい日になっています。
3.これからのnakahomeは
玉井神社秋季例大祭と同時開催した「みんなの縁日」、そして「おおたまコミュニティフェスタ」。村内2つのイベントを経たnakahomeが目指すのは、更なる交流の広がり。こども達だけでなく移住者、大人、高齢者、…様々な人に合う居場所やコミュニティを地域の人と関わり合いながらつくりたいと教えてくれました。そして、「今nakahomeに来てくれるこども達が大人になっても帰って来られるこの場所、居場所を守っていくこと」が目標だそうです。
○対談を終えて
五十嵐さんと今井さんは移住してきて心細かった私の居場所をつくってくれた恩人でもあります。こども、ご近所さん、そして私のような移住者も受け入れてくれる『居場所づくり』を実現する2人。移住者、こどもが増加している大玉村の今後を考える上で、nakahomeの取組みや想いは知るべき、学ぶべき、守るべきものだと強く思います。今後もっと沢山の誰かの大切な居場所になっていくのだろうと思います。
nakahomeのInstagramにて、駄菓子屋のスケジュールやイベント情報を発信中。「行きたい」「雰囲気を知りたい」という方、要チェックです!
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