■ともに困難を乗り越えるため地域で「共助」の基礎づくり
◆三番町町内会自主防災会
町内会長 須藤 善夫(すとう よしお)さん
自主防災会長 鈴木 啓太郎(すずき けいたろう)さん
▽地域の「つながり」が防災にも役立つ
昔はよく「災害は忘れたころにやってくる」と言いましたが、今や「災害はいつでもやってくる」時代ですね。
三番町には谷津田川(やんたがわ)が流れており、平成10年の8・27水害では大きな被害に遭いました。現在は川が整備され、災害による大きな被害は出ていませんが、いざという時のため、地域で防災訓練などを行い、土砂や洪水など災害の種類に応じた動き方を確認しています。
また、二次被害として住宅火災が発生することを想定し、初期消火や救命の訓練を行うこともあります。消火訓練では、バケツリレーで運んだ水を的にかけ、素早く正確に初期消火を行います。的は自分たちで手作りするなど身近なものを使い、工夫を凝らして活動しています。
本年度は助成事業を活用し、防災資機材をそろえることができたので、皆さんと一緒に緊急時に役立つ担架やトランシーバーなどの使い方も練習しました。防災資機材は、自分たちで建てた頑丈な防災資機材倉庫などに格納し、いつでもすぐ取り出せるようにしています。
三番町は規模の大きな町内会ではありませんが、月に1度みんなで谷津田川沿いの清掃をしていますし、白河提灯(ちょうちん)まつりの氏子としての関係もあります。
日頃から地域の「つながり」を持ち、何かあればみんなで助け合えるような関係づくりを心がけています
◆緑ヶ丘自主防災会
町内会長 自主防災会長 高橋 健司(たかはし けんじ)さん
副会長 松木 秀男(まつき ひでお)さん
副会長 中田 啓一(なかだ けいいち)さん
▽地域全体で防災の「意識」を持ち続ける
緑ヶ丘は、自主防災会と地域の皆さんで防災・減災に向けて積極的に取り組んでおり、防災訓練にはありがたいことに毎回50人以上の方が参加してくれています。
足の不自由な高齢の方にも参加してもらえるよう、役員が送迎などの支援をし「座って見ていてくれるだけでもいいです」と伝えると、喜んで参加してくれます。また、情報共有も重要なので、訓練に参加できなかった方にも実施報告を回覧しています。
訓練では、具体的な災害の状況を想定し「こういう時はどう動けば良いか」を問いかけながら、参加者と一緒に対応を確認していきます。ここでは、参加者が訓練中の行動ひとつひとつの意味を考えることが重要です。それにより実践での行動が変わってくるので、行動の意味を伝えながら「意識の持ち方」を大切にしてもらっています。また、班長さんを中心に、普段から班内でコミュニケーションを取り、互いの状況を把握しておくことも重要です。
防災訓練は、技術の向上だけが目的ではありません。重要なのは、防災意識を日頃から持ち続けることです。また、訓練を実践のごとく真剣にやれば、実際に訓練を思い出して行動できるので、プレッシャーを感じずに済みます。
地域の皆さんが積極的に、真剣に向き合ってくれていること、本当に感謝しています。
■知っておくと便利、持っておくと安心市が提供する「お役立ちアイテム」
◆白河市防災ラジオ(貸し出し)
災害時に的確な情報を発信し、市民の暮らしを守る「防災ラジオ」を貸し出しています。
コンセントに差すだけで使用でき、停電時には乾電池でも使用できます。また、AM・FMラジオを聞くことができるので、家庭に1台あると便利です。
▽発信する情報
平常時:防災・防犯情報、その他地域情報
災害時 緊急時:
・避難指示などの情報
・緊急地震速報
・気象特別警報(大雨、暴風など)
・武力攻撃やミサイル発射などの情報
・その他周知が必要な緊急情報
▽対象
本市に住所がある個人または事業所
▽一部負担金
1台につき3千円
▽申請方法
運転免許証などの本人確認書類と一部負担金をご用意のうえ、生活防災課窓口、各庁舎または各行政センターで申請してください。
※2台目以降の貸し出しも受け付けています。
※市外に転出する場合、返却の必要があります。
※周辺に大きな山や建物などがあると、電波を受信できない場合があります。
◆白河市防災マップ
市内全域のハザード情報(危険箇所)や指定避難場所を確認できるほか、防災に関するさまざまな情報を掲載しています。
これを見れば、平常時の備えから災害発生時に取るべき行動まで全て分かります。
市防災マップは、生活防災課窓口や各庁舎で配布しています。家の中の目につく場所に置き、家族で災害時の行動などを話し合ってみましょう。
◆ぷらすワン!
▽地域情報マップ
パソコンやスマホからハザードマップを閲覧できておすすめだワン!
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