激甚化(げきじんか)・頻発化する豪雨災害に対し、阿武隈川本川・支川の抜本的な治水対策と流域対策が一体となった総合的な防災・減災対策「阿武隈川水系流域治水プロジェクト」を策定し、国や県をはじめ、流域のあらゆる関係者の協働による取り組みを推進しています。「流域治水」の取り組みを知り、水災害に備えましょう。
◆流域治水とは
流域治水とは、河川の護岸や堤防を整備するなどの行政の取り組みと合わせて、地域の企業や住民の協力を得ながら、一緒に水災害に備えていく考え方です。
◆流域治水の取り組み
▽阿武隈川上流遊水地群の整備
国土交通省は、阿武隈川上流(鏡石町・矢吹町・玉川村)に約350ヘクタールの大規模な遊水地群の整備を進めています。遊水地群は、洪水時に河川の水を一時的にため込むことで、その地域と下流域の浸水被害の軽減に大きな効果を発揮します。遊水地群の整備には、多くの家屋の移転や広大な土地が必要となるため、地域の皆さんの理解や協力を求めながら、令和10年度の完成を目指しています。
▽河川整備の実施
河川の断面を広げる河道(かどう)掘削や堤防の整備など、安全に河川の水を流すための対策をしています。この対策と遊水地群の整備により、本市付近では約2・4メートルの水位低下効果が見込まれます。
◆防災・減災の取り組み
▽洪水・土砂災害ハザードマップ
大雨によって河川が増水し、堤防の決壊と越水が発生した場合に想定される浸水範囲や、各地区の避難所などを示した地図を作成・配布しています。今年5月の水防法の改正に伴い、想定最大規模降雨の見直しや、雨水出水浸水想定区域を新たに指定しました。
▽西川中央公園の再整備
浸水被害の軽減や避難時間の確保のため、大雨時に雨水をためられるよう公園の再整備を行いました。平常時は、地域の皆さんの多様な活動拠点として利用できます。
▽出前講座
水防・避難に関して必要な知識の習得や防災意識の啓発のため、町内会や自主防災組織、市内教育施設の児童・生徒を対象とした防災講話などを行い、日頃からの防災意識の向上を図っています。
◆今日からできる流域治水
大雨が予報される際には、事前に側溝の詰まりを取り除き、備えましょう。また、災害に対する知識を深めたり、大雨が降っているときは、お風呂の水を流さないようにし、下水道から雨水があふれるのを防ぐことや、防災情報を収集したりすることで、迅速な避難行動につなげるなど、日常に流域治水を取り入れ、水災害に備えましょう。
→道路河川課
【電話】88-9149
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