◆生活習慣病の予防と早期発見のために住民健診・がん検診の受診を!
『習慣』とは、「長い間、繰り返し行ううちに、そうするのがきまりのようになったこと」を言いますが、良い習慣もあれば、反対に悪い習慣を指すこともあります。
良い習慣と聞いて、皆さんはどのようなことを思い浮かべますか?早寝早起き、適度な運動などが良い習慣の一例とされています。
一方、悪い習慣としては、喫煙や暴飲暴食、過剰なアルコール摂取などがあげられます。
一般的に、良い習慣を形成するには時間がかかり、悪い習慣はすぐに形成され、定着すると言われます。これは、それぞれの行動によって効果や成果を得るまでの時間が大きく異なるからであり、良い習慣でもって成果を得るには時間がかかるのに対し、悪い習慣と呼ばれる行動によって欲求や感覚が満ちるのは即時性が高く、短時間で済むためです。
そして、日常の一つひとつの『習慣』が、私たちの健康に大きく影響しており、私たちが罹りうる病気の大半が生活習慣に起因していることは、皆さんもすでにご承知のことと思います。
生活習慣病とは、偏った食生活や睡眠不足、運動不足、喫煙、ストレスなどの積み重ねが原因となって発症するもので、がん(悪性新生物)、心疾患(狭心症や心筋梗塞などの心臓病)、脳血管疾患(脳梗塞やクモ膜下出血などの脳の病)といった様々な病気の総称です。
生活習慣病は、日本人の死因の半数以上を占め、特にがんは30年以上連続で日本人の死因の第1位となっています。
がんに次いで多い死因である心疾患や脳血管疾患は、動脈硬化が要因となる病気です。特に、お腹周りの内臓に脂肪が蓄積した「内臓脂肪型肥満」に糖尿病、高血圧症、脂質異常症といった病気や症状が複数重なると動脈硬化を進行させ、命に関わる病気を急速に招く危険性が高まると言われています。このように内臓脂肪型肥満に加えて、これらの病気の危険因子をいずれか2つ以上併せ持った状態を「メタボリックシンドローム(=メタボ)」と言います。
初期の生活習慣病は特に自覚症状がないことが多いため、いつの間にか病気が進行してしまう危険があります。そのため、定期的に健診(検診)を受けて自分自身の健康状態を正しく把握することが、生活習慣病の予防と早期発見に重要となります。
健診(検診)は、健康なうちから定期的に受診することで自身の健康状態を比較することができ、ささいな変化に気づけます。「いまは元気だから大丈夫」などと考えず、自身の健康管理のため、年に1回〝住民健診・がん検診〟を受診しましょう。
文:遠藤
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