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【tsulunos PLUS】+スペシャル 群馬の絹織物の魅力を知る No.1

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群馬県

■きもの・おりもの・いと・かすり
全国に誇る群馬の工芸品といえば「桐生織」や「伊勢崎絣(がすり)」などの絹織物。
しかし、着物を着る機会が少ない昨今、その価値や魅力を知る人はあまり多くないかもしれません。
着物姿を見ることが増える年末年始。改めて絹織物の魅力について知ってみませんか。
※本企画では、群馬県ふるさと伝統工芸品の登録名称に合わせて「伊勢崎銘仙」は「伊勢崎絣」と表記します

▼群馬の絹織物は工芸品
・『伝統的工芸品』
昭和49年に公布された「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」に基づき経済産業大臣が指定する工芸品
・『群馬県ふるさと伝統工芸品』
平成5年に制定した「県ふるさと伝統工芸品指定要綱」に基づき知事が指定する工芸品

▼桐生織(きりゅうおり)
江戸時代以降、働く人が着心地良く、動いた時に一番美しくなるよう“粋”を仕込んだ桐生織。多品種、少量生産で伝統的な技術と技法を受け継ぐ、日本を代表する織物の1つです

○歴史…歴史と伝統を守り時代に対応した織物
古くは宮中から養蚕や機(はた)織りを桐生に伝えた白滝姫(しらたきひめ)の伝説に始まり、新田義貞(にったよしさだ)による鎌倉討幕の軍旗、関ヶ原の戦いで徳川方が掲げた旗絹(はたぎぬ)は、いずれも桐生で織ったものとして、歴史上で重要な役割を果たしました。明治時代には機械化による近代化を果たし、戦後は短期間で織物産地として復活し、輸出で日本経済の復興に貢献しました。
・京都から桐生に織物技術を伝えた白滝姫
・鎌倉幕府討幕時の新田軍の中黒(なかぐろ)古旗(複製)

○価値…「西の西陣、東の桐生」と呼ばれる高品質で高度な技術が生み出す織物
古くから絹織物業が栄えていた桐生には、京都、近江など各地の職人が多く行き交い、それぞれの土地で発展した技術を持ち込んだことで、さらに繁栄していきました。その高い技術が認められ「お召(めし)織」など7つの技法が国の伝統的工芸品にも指定されています。中でも、紋紙(もんがみ)によって自動制御されるジャカード織は、その複雑な文様を織り出す技術力が高く評価されています。

○桐生織ここがスゴイ!
質の良い生糸を生かす多種多彩な技法の数々

○泉織物有限会社 泉 太郎(いずみ たろう)さん
私たちの工房では太さ・撚(よ)り・紬(つむぎ)や生糸など、性質の違う絹糸50種類以上を組み合わせて、常に新しい着物を創作しています。

・かつて多くの工女が支えてきた桐生の織物工場。時代が変わっても、その技術は今も多くの人たちに受け継がれている
・身に着けたときの所作で文様の光沢が表れて生地の表情が変化する
・ジャカード織機(しょっき)は緯(よこ)糸1本につき1枚の紋紙を使い、複雑な模様を織り上げる

○現在…新しい技術を取り入れ国内外の需要に応える
伝統的な技法で着物や帯を作り続ける一方、新しい物作りにも取り組んでいます。桐生織の技術を基に、最新技術や素材を取り入れ「桐生テキスタイル」として新しい生地を開発し、国内外のファッション業界の需要に応えています。

・桐生織の生地で作られた洋服やドレス

○行ってみよう!  桐生織物記念館
1300年余りの歴史を持つ桐生織の貴重な資料や機械類を展示しています。建物は国の登録有形文化財に指定されています。
・販売場では手軽に桐生織が購入できる

問合せ:
・織物資料展示室【電話】0277-43-2510
・桐生織物販売場【電話】0277-43-7272
住所…桐生市永楽町6-6
営業時間…午前10時〜午後5時
休館日…お盆・年末年始、他臨時休館あり
※販売場は毎月最終土曜日と翌日曜日も休館

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