市では、社会の対等な構成員として互いを尊重し、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画し、生き生きと暮らすことができる「男女共同参画社会」の実現を目指しています。
これまで日本各地で発生した災害で開設された避難所での課題から、男女共同参画社会の推進や、女性の防災分野への参画を進めることの重要性が認識されるようになりました。
◆避難所運営ゲーム(HUG(ハグ))を通して、防災について話し合いました
5月30日(木)、市内の中学生と高校生が、多様性に配慮した防災対策について自分たちにできることを考えるため、市役所出前講座の「避難所運営ゲーム(HUG)」を行いました。
HUGは、ゲーム参加者が避難所の運営者になって、次々に訪れる避難者や物資の受け入れなど、カードに書かれた事象に対応していく模擬体験ゲームです。講師である防災・危機管理課職員のアドバイスを受けながら、避難してくるさまざまな背景の人々に対して、どんな配慮が必要なのかを考え、実際の避難所で起こったトラブルを共有しながら取り組みました。
◇参加した中高生の声
・災害時、精神系の病気にかかる人は多いと思う。大切な人や親を亡くした子どもたちのために、心のケアが大切。
・防災グッズの中に生理用品、乳児用のおむつやミルク、介護用品なども事前に準備する必要がある。
・緊急時に、男女のことや避難者それぞれに必要なことを考えるのは、とても難しい。
・性的少数者であったり、配慮が必要な人のことについて、普段から考えておく必要があると思う。
・避難所開設直後は本当に忙しくて、男女共同参画の視点で考える余裕がなかった。
※そのほか、避難所を運営する側になって考えることで、地域の人たちみんなで事前に準備しておくことの大切さや、いつ起こるかわからない災害について、自分ごととして考えることの重要性を実感したという声が多くありました。
◆普段からできることを考える
◇地域では…地域活動に関わる人の性別や年齢が偏らないようにしましょう
自治会など地域の集まりでは、男性が多くなる傾向にあります。女性や若い世代が参画することで、災害時のことをはじめ地域のことを考えるとき、柔軟な運営や意見が生まれます。
◇家庭では…各自ができることを増やしましょう
普段から家事・育児・力仕事などの役割を固定せず、誰かひとりに任せきりにしないようにしましょう。いざという時、みんながそろっているとは限りません。
◆備えておくと安心なもの〈女性編〉
・ホイッスル/防犯ブザー(助けを求めたり、身を守るため)
・生理用品、おりものシート
・替えの下着
・化粧水などのスキンケア用品(自分に合ったもので、心身の負担を軽減)
・中身が見えないポリ袋(ごみ捨てや、見られたくないものの収納)
・汗ふき取りシート、ドライシャンプー(水が使用できなくても、清潔に保つことができます。)
※これらは一例です。自分にとって必要なものを考えてみましょう。
◆出前講座を利用しませんか
避難所運営ゲームや防災・災害対応についての講座のほか、市役所の仕事や専門分野を生かしたさまざまな講座を無料で用意しています。みなさんで話し合うきっかけづくりとしてご活用ください。
問い合わせ:
出前講座全般について…生涯学習課【電話】内線651
防災関係…防災・危機管理課【電話】内線415
◆桐生市男女共同参画情報紙編集委員の声
◇たくさんの人の視点でみんなが過ごしやすく
・避難所は地域で運営するのが1番適切だと思う。その自治会などに今より多くの女性役員がいれば、みんなの思いが反映するのではと考えます。‐武井由紀子会長‐
・女性が災害対策や防災活動に参画できる仕組みづくりが必要と実感しました。災害にいつ・どこで・だれが遭遇するかわからない今、ご家庭でもぜひ話し合ってみてください。‐柏瀬眞美委員‐
・災害時の男女共同参画を実現するためには、普段から各地域で多世代で交流し、各自が自分ごととして考えることが大切です。‐齋藤直己委員‐
問い合わせ:地域づくり課女性活躍・多文化共生担当
【電話】内線317
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