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自治体の皆さまへ

動物園 よもやまばなし(6)

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群馬県桐生市

◆動物の体温調節のあれこれ
キリン担当 石田和也(いしだかずや)技術員

暦の上では秋である今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年の夏、皆さんはたくさんの汗をかいたことでしょう。この汗にはさまざまな役割がありますが、やはり体温調節の役割がよく知られているところではないでしょうか。人間は、体温が上昇すると汗腺から汗を出し、水分が蒸発する際に熱を放出することで体温を下げます。では、ほかの恒温動物も汗で体温を調節しているのでしょうか。
実は汗で体温調節をしている動物はまれです。汗腺があり、かつ汗で体温調節が可能なのは人間とウマのみだそうです。汗をかくことによって長時間の運動が可能になるよう進化していったと言われています。
では、ほかの動物はどんな体温調節をしているのでしょうか。フェネックなどの暑い地域の動物は体の一部が大きく進化しており、そこを放熱器官としています。イヌなどは口を開けて舌を出し、唾液を蒸発させて体温を下げます。カンガルー類は身体を舐(な)めて唾液を蒸発させることで汗と同様の体温調節をしています。カピバラの水浴やタヌキの換毛も体温調節の主な例だといえるでしょう。
このように、動物は種によってさまざまな体温調節の方法を持っています。いくつかは当園でも観察することができるので、ぜひ見に来てください。
さて、ここまでさまざまな動物の体温調節の方法を紹介しましたが、私が思う最大の体温調節方法は、40度近い気温を20度まで下げることができる人類の英知エアコンです。まだまだ残暑は続くと思われますが、適切な体温調節を行い、熱中症にならないよう気をつけて乗り切っていきましょう。

問い合わせ:未来へはばたけ山田製作所桐生が岡動物園
【電話】22-4442

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