■「もう一つの耳飾りのムラ下新井遺跡資料展」
下新井遺跡は榛東村大字新井に所在する集落遺跡で、長岡に所在する茅野遺跡とならんで縄文時代後晩期の生活の様子を示す遺跡として注目されている遺跡です。
耳飾り館の秋季企画展では、下新井遺跡の代表的な資料(土器、石器、土製耳飾り、土偶(どぐう)、石棒(せきぼう)など)を展示します。この機会にぜひご覧ください。
期間:令和5年10月14日(土)から令和5年12月17日(日)まで
※観覧可能時間は9時から17時まで
※毎週月曜日は休館日
観覧料:一般200円 中学生以下無料
秋季企画展のみ見学する場合、観覧料はかかりません。
場所:榛東村耳飾り館 特別展示室(榛東村山子田1912)
◇下新井遺跡の紹介
下新井遺跡(しもあらいいせき)は榛東村大字新井に所在する縄文時代後晩期の集落遺跡で、県道高崎渋川線バイパス下新井の交差点から700メートルほど西に所在します。昭和60年に榛東村教育委員会が調査を実施し、2つの配石墓群(はいせきぼぐん)、数件の住居跡、土製耳飾りが発見されています。
同遺跡はくぼ地をはさんで東西に2つの群をなす配石墓(はいせきぼ)があり、西側では4軒の竪穴(たてあな)式住居跡が、東側では竪穴(たてあな)式住居跡の他、敷石遺構(しきいしいこう)、方形柱穴列(ほうけいちゅうけつれつ)が発見されています。西側で発見された4軒の住居のうちJ-1号住居跡は、床面から炭化物が確認できたことから、火災にあった住居と考えられています。
同遺跡からは土製耳飾りが112点出土し、茅野遺跡同様に様々なデザインの耳飾りが確認されています。石棒(せきぼう)や土偶(どぐう)などの祭祀(さいし)や儀礼(ぎれい)に関連する道具も多数出土しています。また、出土した土器のほとんどが縄文時代後期中葉から晩期前葉に作られたもので、下新井遺跡にはおおむね3,500年から3,000年前に人々が生活していたことが判明しています。
下新井遺跡の調査で、茅野遺跡と同時時期にもう一つの縄文集落が営まれていたこと、石を配した墓地を造営していたこと、その集落の人々が土製耳飾りを使用していたこと、土偶や石棒を用いた祭祀を行っていたことなど様々な情報を含んだ遺跡であることがわかりました。出土品は榛東村の所蔵であり、耳飾り館に保管されています。
問い合わせ先:耳飾り館
【電話】0279-54-1133
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