■絶滅危惧種と人の関係
絶滅危惧種とは、「絶滅の恐れのある野生生物」を指す言葉で、自然界において数が減少しているということです。原因としては、生息地の減少や水質汚染、外来生物による捕食、乱獲など多岐に渡ります。ただ、それらの原因の共通点には人が関係しており、数多くの野生生物を絶滅危惧種にしてしまった責任があります。
霞ヶ浦にはタナゴの他に、その仲間のヤリタナゴ、ゼニタナゴ、アカヒレタビラが生息していますが、外来生物の増加や生息地の減少により4種全てが絶滅危惧種に指定されています。当館ではこのうち3種を展示しており、霞ヶ浦のタナゴ類のおかれる現状を1人でも多くの人に伝える取り組みを行っています。また、イベントとして来館者の方と水族館前の「かめこい池」で外来生物の採集活動にも取り組んでおり、霞ヶ浦のタナゴ類が絶滅危惧種から外れる未来に向けて日々励んでいます。当然、当館の取り組みだけでなく、霞ヶ浦のタナゴ類の現状について知り、数を増加させる取り組みへ参加している方が市内、県内にはたくさんいらっしゃいます。人の行いは、野生生物の絶滅を招く可能性もあれば、逆に数を増加させることもできる大きな影響力を持つということです。良い影響を与えていき、人と野生生物が共生できる未来を目指したいですね。
問合せ:かすみがうら市水族館
【電話】029-896-0722
来月号は、雪入ふれあいの里公園によるコラムを掲載予定
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