騰波ノ江(TOBANOE) 大宝(DAIHO) 下妻(SHIMOTUMA) 宗道(SODO)
下妻市内には常総線の駅が4駅「騰波ノ江駅」、「大宝駅」、「下妻駅」、「宗道駅」があり、今月は「大宝駅」をご紹介します。
駅の近くには大宝八幡宮があり、初詣には毎年たくさんの参拝客が訪れます。大宝駅を起点に、ゆっくり散歩を楽しみながら、大宝の歴史と文化を感じてみてはいかがですか。
■大宝の歴史
大宝地区には、南北朝時代、南朝方の拠点として知られた国指定史跡大宝城跡が残されています。
城は、三方断崖に面した要害の地に造られ、東西288m、南北576mの規模を誇っていました。
1341年、春日中将顕国が興良親王を奉じて小田城よりここに移ってから、東国における南朝方の拠点となりましたが、その後、北朝方の猛政をうけ、1343年に落城。城主下妻政泰は討死したと伝えられています。
現在、城跡は大宝八幡宮の境内として今にその面影を留めており、八幡宮裏には下妻政泰公の碑が建立されています。
■大宝駅
関東鉄道常総線の大宝駅は、下妻駅の北にある駅です。現在の駅舎は2005(平成17)年に新築されたもので、下妻市の中心部からは約2.6kmの位置にあります。
所在地:茨城県下妻市大宝233-9
開業:1917(大正6)年
乗降人員:106人/日(2023年度)
周辺スポット:大宝八幡宮、大宝城跡
◆大宝駅周辺モデルコース
大宝駅
260m徒歩4分
01 大宝八幡宮
560m徒歩7分
02 大宝跨線橋
1.8km徒歩23分
03 横瀬夜雨の詩碑
2.1km徒歩30分
大宝駅
◆01 大宝八幡宮-関東最古の八幡宮-
大宝667
【電話】44-3756
大宝八幡宮は、701年の大宝律令が制定された大宝元年に、藤原時忠公によって筑紫の宇佐神宮から勧請され、創建された関東最古の歴史ある八幡宮です。御祭神は、誉田別命、足仲彦命、気長足姫命の3柱です。
1179年には天台宗の経文にも八幡宮に関する記述があり、この時期には八幡信仰が広く行われていたことがわかります。平将門や戦国時代の下妻城主多賀谷氏などの武将も戦勝祈願のために参拝しました。
現在では、財運招福、厄除け、交通安全、事業繁栄、家内安全、安産の祈願所として信仰崇敬されています。「あじさい祭」や「タバンカ祭」など、季節ごとの祭事や行事も盛大に行われ、多くの参拝者で賑わっています。
関東最古の大宝八幡宮で、歴史と伝統を感じてみてはいかがですか。
○大宝のおすすめグルメ
大宝八幡宮境内にある「ゑびすや」名物メニュー「宝ラーメン」と「厄除けだんご」をぜひ食べてください。「宝ラーメン」は昔ながらのあっさりとした醤油ラーメンです。「厄除けだんご」は、明治元年から受け継がれてきた自家製あんこが使われ、甘さ控えめで、もちもち食感のだんごとよく合います。参拝の際には、ぜひ立ち寄って味わってみてください。
大宝八幡宮
宮司 山内(やまうち)雄佑(ゆうすけ)さん
◆02 大宝跨線橋-眺望のスポット-
平沼
大宝跨線橋は、常総線を渡る橋梁で、大宝地区の景色を一望できる絶景スポットです。橋の上からは、筑波山や緑豊かな田園風景、常総線の走る風景、遠くには市街地の建物などが一望でき、四季折々の表情を楽しめます。特に、夕日に染まる景色は格別です。
下妻の新たな眺望スポットとして、橋の上からの眺めを楽しみながら、のんびりと散歩を楽しんでみてはいかがですか。
◆03 横瀬夜雨の生家
横根171
明治11(1878)年1月1日、茨城県真壁郡横根村(現・下妻市横根)に生まれました。17歳の時、文芸誌「文庫」にも「神も仏も」を投稿したのをきっかけに「夕月」「花守」「夜雨集」などの詩集で高い評価を受けました。また夜雨は、大宝小学校と筑西市立養蚕小学校の校歌の作詞も手がけました。夜雨は、私塾を開いて農民の青少年に勉強を教えながら、新聞の歌欄を通じて県内に多くの詩人・歌人を育てました。
※見学については、建物の外観のみ可能ですが、見学される場合はこちらまでご連絡ください。(連絡先【電話】0296-43-1326)
◆04 横瀬夜雨の詩碑
筑波島
詩碑には、横瀬夜雨の代表作「やれだいこ」の一節が刻まれています。「花なる人の恋しとて月に泣いたは夢なるものやぶれ太鼓はたたけど鳴らぬ落る涙を知るや君」。自然の中に生きる人間の心情を美しく表現した、詩人の代表作の一つです。詩碑の近くには大きな桜の木が立ち、春には美しい花が咲き誇ります。詩碑の場所は、この桜の木が目印になります。横瀬夜雨は筑波根詩人として知られ、その詩歌は多くの人々に愛されています。この詩碑は、そうした横瀬夜雨の詩的世界を偲ばせる大切な場所となっています。
ぜひ、小貝川近くの横瀬夜雨の詩碑を訪れ、自然の中で詩人の世界に浸ってみてください。
◆大宝地区から見える筑波山
左右に並ぶ2つの主峰は、左が男体山(標高871m)で右が女体山(標高877m)です。大宝地区から見える筑波山は男体山が大きく見えるのが特徴です。男体山の左側の小さな峰は坊主山(標高709.7m)です。
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