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国際交流員シルビアさんの「Moriya’s diary!」

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茨城県守谷市

■4年制小学校と3つの選択肢
先月はドイツの小学校入学について話しました。今回はドイツの一般的な学校制度について説明したいと思います。ドイツの子どもも日本と同じく6歳のときに入学します。ただし、ドイツの小学校は6年制ではなく、4年制です。その後、次の学校に行きます。「次の学校」と言えば、日本では中学校ですが、ドイツでは3つの選択肢があります。
1つ目は、日本の中高一貫校にあたる「Gymnasium(ギムナジウム)」という9年制の学校です。ギムナジウムを卒業するために、全国統一の「Abitur(アビトゥーア)」という試験があります。その試験に合格した学生たちが大学に進むことができます。
2つ目は、「実科学校」という意味の「Realschule(レアルシューレ)」です。レアルシューレは6年制の学校で、小学校の4年制と合わせて10年生で卒業します。その後、専門学校に進学できます。大学進学を目指す場合は、ギムナジウムに進学し全国統一試験を受験します。
3つ目は、「基幹学校」という意味の「Hauptschule(ハウプトシューレ)」といいます。5年制で、卒業後、専門学校かレアルシューレに進学できます。
ドイツの一般的な義務教育は15歳(日本と同じ9年間)までですが、全日制の学校に進学しない18歳以下の子どもは職業学校などに行く義務があります。職業学校では、週2日職業学校で仕事に関係する勉強を行い、週3日企業で実地訓練をし、給料をもらえます。
子どもが、どの「次の学校」へ行くかは、両親が先生と相談して決めます。多くの場合は、成績で決まりますが、両親が自由に決めることができます。途中で別の学校に転校する学生もいます。ドイツの学校制度に対して、小学校が4年間というのは短すぎるという批判が多くあります。私も、10歳の段階で、学校の価値を理解したり、将来を決めたりすることができる人は少ないと思うので、日本や他の国のように、小学校を6年間にした方が良いと思っています。
また、三つに分かれた学校制度には、偏見や差別などの問題があるので、学校の種類を減らす州が増えています。最近は「Gesamtschule(ゲザムトシューレ)」という三つの学校を一つにした総合学校も人気です。ゲザムトシューレは、友達と同じ学校に進学できることや多様な科目が選択できること、レベルに合ったクラスで授業を受けられるといったメリットがあります。
また、ドイツでは、各州が教育制度を決められるので、内容や教科書も州によって違います。州を越えての引っ越しの際などに違いが多くて困るので、統一した方が良いという意見もあります。
完璧な教育制度はありません。先進的な他国の状況などから学び、計画的に制度を変更していくことが大事だと思います。

○ドイツの学校制度

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